D'STYLE独自の評価基準
雪の中を帰ってきて、玄関を開けた瞬間に思わず出る、あの言葉。 ATK指数(あったけー指数)は、カタログの出力(kW)ではなく、 その熱が体に届くまでの「素直さ・持続・質」を、 何百台の設置・メンテナンスの現場から数値にした、うちだけのものさしだ。
FIRST / まず、たとえ話から
薪ストーブをお風呂だと思ってほしい。
| お湯を出す勢い | = 出力(kW)。カタログに書いてある数字はこれ。 |
|---|---|
| お湯がたまる速さ | = 立ち上がり。火をつけてから、部屋が暖まりはじめるまで。 |
| お湯がさめない力 | = 蓄熱。蛇口を止めても、湯船が冷たくならないかどうか。 |
| 体に当たる気持ちよさ | = 輻射。同じ温度でも、じんわり来るか、ピリピリ来るか。 |
カタログには、いちばん上の「勢い」しか書いていない。
でも、朝起きたときに家が暖かいかどうかを決めているのは、下の3つのほうだ。
だからATK指数は、この4つを全部見る。
むずかしい言葉の言いかえ:輻射(ふくしゃ)= 太陽に当たったときのような、 空気じゃなく体に直接とどく熱のこと。蓄熱(ちくねつ)= 熱をためこむこと。 kW(キロワット)= 1時間にどれだけの熱を出せるかの単位。
4 AXES / 4つの軸と、その重さ
100点を4つに配った。配り方そのものが、うちの考え方だ。
| 軸 | 配点 | 何を見ているか |
|---|---|---|
| ①立ち上がり | 20点 | 火を入れてから、部屋が暖まりはじめるまでの速さ。本体の構造で決まる。 |
| ②蓄熱・持続 | 40点 | いちばん重い。火が落ちた後、どれだけ長く暖かいか。「本物」と「名ばかり」を最も分ける。 |
| ③輻射の質 | 25点 | 芯からじんわり包む、遠赤外線の質。本体表面の凹凸(デコボコ)も効く。 |
| ④パワー | 15点 | 坪あたりの出力密度と燃焼効率。カタログ数値でつく点は、ここだけ。 |
つまり 100点のうち85点は「構造で決まる暖かさ」で、
カタログの数字で取れるのは15点しかない。
出力が大きいだけの機種は、ATKでは高くならない。そういう作りにしてある。
※ 出力の物差しは全機種「定格出力」ベースにそろえて比べている (欧州の機械と北米の機械で、表記の基準が違うため)。最大出力しか公表していない機種は、 ×0.76 して定格に直してから計算する。
WHY / 係数の根拠は、理科の教科書
構造タイプごとの係数は、思いつきで決めていない。 材料そのものの性質(比熱と重さ)から来ている。
| 材料 | 比熱 | 密度 | どうなるか |
|---|---|---|---|
| 石(ソープストーン) | ≒0.98 | ≒2.98 | 鉄の約2倍ためこむ。だから温まるのは一番おそいが、冷めるのも一番おそい。 |
| 鋳物(鋳鉄) | ≒0.46 | ≒7.2 | 厚い鉄の壁。速さ・持ち・輻射のバランスが一番いい。世界の定番。 |
| 鉄板(鋼板) | ≒0.49 | 薄い | すぐ熱くなる。最速。でも軽いので、止めるとすぐ冷める。 |
比熱の単位は kJ/kg·K(1kgを1℃上げるのに要る熱)。密度は g/cm³。
比熱(ひねつ)= 温めにくさ・冷めにくさ。大きいほど、温めるのに時間がかかり、そのぶん長く熱を持つ。
| 構造タイプ | 立 | 蓄 | 輻 | 代表 |
|---|---|---|---|---|
| 1 ソープストーン(天然石) | 0.49 | 1.55 | 1.48 | ハースストーン |
| 2 蓄熱石クラッド鋼板 | 0.65 | 1.35 | 1.31 | HETA(ヒタ)ソープストーン仕様 |
| 3 鋳鉄単体(★基準) | 1.00 | 1.00 | 1.00 | ヨツール/AGNI |
| 4 厚板鋼板 | 0.95 | 1.07 | 1.07 | HETA(鋼板仕様)/ストバックス |
| 5 二重構造・外板鋳物 | 1.00 | 0.68 | 0.59 | ネスターマティン |
| 6 二重構造・外板鉄板 | 0.95 | 0.71 | 0.62 | ネスターマティン |
係数は 鋳鉄単体を1.00(基準)として、各構造がどう偏るかを表す。 石は蓄熱1.55・輻射1.48で鋳鉄を大きく上回り、立ち上がりは0.49で最も遅い。 二重構造は空気層の断熱で蓄熱0.68・輻射0.59に落ちる── 材料と構造の物理と、ぴったり一致している。優劣ではなく、物理の順序に正直に合わせただけだ。
この物理の係数で計算したヨツール F400 は
77 ATK・高断熱で約44坪。実際にF400を高断熱の家で使ううちのスタッフの体感と、ほぼ重なった。
物理で正直に組んだ数字が、使っている人の実感と合う。これが、この物差しへの確信だ。
FORMULA / 式は、全文公開
ATK指数 = 立ち上がり〔構造係数 ÷ 天井 × 20〕
+ 蓄熱・持続〔( 構造÷天井 × 0.7 + 坪あたり重量比 × 0.3 ) × 40〕
+ 輻射の質〔構造÷天井 × 表面 × 25〕
+ パワー〔( 坪あたり出力比 × 0.72 + 効率比 × 0.28 ) × 15〕
適正坪 = メーカー公表坪数 × ( ATK ÷ 80・上限95% ) × 住宅係数
数字を入れれば、この式の途中の計算まで一行ずつ出る。 自分の気になっている一台で、確かめてほしい。
ATK計算機を開く途中式・適正坪数まで全部出るHONEST / 正直に言っておく
| 公式規格ではない | 業界の決まりでも、国の基準でもない。うちが作った物差しだ。 だから「ATKが高い=どこでも一番いい」ではない。 |
|---|---|
| 坪数は参考値 | 同じストーブでも、家の断熱・気密で必要な力は大きく変わる。 盛岡・岩洞湖のように−35℃を記録した土地と関東では、同じ「何坪用」でも意味が違う。 最後は現地を見て決める。 |
| 載っていない機種もいい機種 | ATKを出しているのは70以上の機種だけ。 載っていない機種にも個性と、向いている使い方がある。 特定の機種を「暖かくない」と言うための数字ではない。 |
| 表面係数は目で見て決めている | デコボコの多さ(放熱の面積)は、 カタログに書いていない。ここは現物を見た判断が入る。ここだけは主観だと認めておく。 |
LIST / 男気商店で買える、ATK掲載機種
| 機種 | ブランド | ATK | 高断熱 | 一般 | 中古 |
|---|---|---|---|---|---|
| AGNI-C(アグニC)薪ストーブ | AGNI(アグニ) | 87 | — | — | — |
| AGNI-CC(アグニCC)薪ストーブ | AGNI(アグニ) | 87 | — | — | — |
| AGNI-HUTTE(アグニ ヒュッテ)薪ストーブ | AGNI(アグニ) | 87 | — | — | — |
| ハースストーン ヘリテイジ | ハースストーン | 87 | 約50坪 | 約44坪 | 約40坪 |
| ハースストーン マンチェスター | ハースストーン | 87 | 約50坪 | 約44坪 | 約40坪 |
| HETA スクルド(SKULD)薪ストーブ | HETA(ヒタ) | 85 | 約40坪 | 約36坪 | 約34坪 |
| ヨツール F 500 ECO | ヨツール | 81 | 約58坪 | 約53坪 | 約50坪 |
| ヨツール F 400 ECO | ヨツール | 74 | 約39坪 | 約35坪 | 約33坪 |
適正坪は常にメーカー公表以下。最後は現地調査で確定する。
THE REAL ONE / 本体サイトには、もっとヤバいのがある
この店は定価で売る商店だ。ふざけた名前をしていると思われてもいい。
だが、中身は本気だ。その本気の全部は、こっちには収まらなかった。
本体サイト saunatostove.com に、
逃げずに全部書いた技術のページがある。
重力から書いた煙突の話。木の元素組成から導いた燃焼空気の話。
ステファン・ボルツマンまで戻ったATKの話。
ここまで書いている薪ストーブ屋が、日本にあるか。読んでから言ってくれ。
そのうえ本体サイトには、 読みものも施工事例も、機種の全スペックも、全部そこにある。 D'STYLE 公式サイトを見る →
CALL ME / 俺に連絡しろ
欲しい一台が決まってるなら、機種名をぶつけろ。まだ迷ってるなら、やりたいことを言え。
「うちに置けるのか」「工事込みでいくらだ」「この予算で何ができる」。
遠慮はいらねえ。予算の話も、ど真ん中から聞いてこい。
義理を通して、侠気で応える。まずは話せ。
設置工事は東北限定。写真を送ってくれりゃ、そこから話が早え。