お客様の相談を聞いていると、コンツーラという名前は知っているけれど「どんなメーカーなのか」がわからない、という方が多い。薪ストーブのブランドは世界に数十あり、それぞれに違う個性を持っている。コンツーラがどういう位置づけのメーカーで、何が得意で、どんな人に向いているのかを整理してみたい。
スウェーデン生まれ、1980年代から続く設計思想
コンツーラ(Contura)はスウェーデンのメーカーで、現在はヨツールグループ(ノルウェー)に属している。1980年代に設立されて以来、「美しさと性能を同時に達成する」という考え方を一貫して持ち続けてきた。
スウェーデンというと、家具のIKEAや自動車のボルボが象徴するように「シンプルで機能的なデザイン」が文化として根付いている。コンツーラのストーブもその延長線上にあり、余計な装飾を省いた流れるような曲線と、中心に持ってきた大きなガラス面が特徴だ。炎をどこから見ても美しく見えるよう、炉の形状から設計されている。
「燃焼技術」と「暖め方」の違い
薪ストーブの燃焼方式には大きく「触媒式」と「クリーンバーン式(二次燃焼)」がある。コンツーラはクリーンバーン式を採用している。これは炉内に新鮮な空気を二段階で送り込み、未燃ガスをもう一度燃やす仕組みだ。煤や一酸化炭素の排出が少なく、薪の燃焼効率が高い。
暖め方については、コンツーラは「対流式」を主体としている。ストーブの外側に空気が流れる構造で、本体表面が極端に熱くなりにくい。小さな子どもがいる家庭や、ストーブに近い場所で作業することが多い部屋に置くときに安心感がある。
ラインナップと価格帯
コンツーラは現在のラインナップを大きく3系統に分けている。
- i シリーズ:壁挿入タイプ。壁に埋め込むように設置するため、部屋のスペースを取らない。リビングの壁を活かした設計をしたい場合に向いている。
- 5シリーズ:コーナー設置を含む自立型。ガラス面が広く、炎の見え方を重視した設計。リビングの中心に置いて存在感を出したい人向け。
- 6〜8シリーズ:暖房能力を高めた上位モデル。より広い空間を温めたい場合や、薪の補充回数を減らしたい場合に選ばれる。
本体価格は40万円台から80万円超まで幅があり、設置工事費・煙突代を含めると総額100万〜200万円程度になることが多い。詳細は実際の間取りや建物の構造によって変わるので、現地調査をしてから見積もりを出している。
「D'STYLEのお客様」がコンツーラを選ぶ理由
コンツーラを選ぶお客様には、共通する傾向がある。それは「ストーブがインテリアの一部であること」を最初から意識している方が多いことだ。薪ストーブは部屋に置いた瞬間から存在感があり、あとから「雰囲気に合わせる」のは難しい。コンツーラは曲線的なデザインが、北欧調・モダン・シンプルなインテリアとよく合う。逆に、和室に設置するケースや重厚な鋳鉄らしさを求める方には、ヨツールやドブレの方が選ばれる傾向がある。
「家を建てるときから、コンツーラを置く予定でプランを考えてきた」という方からの相談も多い。そういう方は炉台のサイズや壁の素材まで決めてある場合もあり、施工の打ち合わせが具体的で早い。