盛岡のサウナ小屋で、扉を開けて外に出る。白い湯気が夜気にほどけて、腕の産毛が立つ。多くの方が「ととのう」と呼ぶ感覚は、たいていこの数分にやってきます。フィンランドで93人を測った研究は、サウナ室の中と、出た後に体を冷ましている時間とで、心拍変動の指標が逆向きに動いたと報告していました。ただし研究が冷却と呼んだのは、室温21℃の部屋で座って過ごす30分です。氷点下の外気浴を測ったものではありません。
扉を開けてからの、数分
一月の盛岡。夜の九時を回ると、外はたいてい氷点下です。
サウナ小屋の扉を押し開けると、中の湯気が一気に外へ流れ出して、白い塊のまま夜気にほどけていきます。肩から湯気が立つ。息が白い。腕の産毛が立つ。
このとき、体の中では何が起きているのでしょうか。
サウナの話をするとき、私たちはつい「何度で何分入るか」を話題にします。設定温度、セット数、ロウリュの回数。ご相談に来られる方も、まず温度の話から入られます。九十度は出したい、いや百度は欲しい、と。
けれど、思い出してみてください。あの、頭のうしろがすっと軽くなる感じ。息が深くなって、指先の力が抜けていく感じ。あれは、熱い部屋の中で来ましたか。
私たちが二十年あまり岩手でサウナと薪ストーブを扱ってきて、お客様から聞いてきた話は、ほとんどが「出た後」のものでした。外に出て、腰を下ろして、しばらくしてから。何を見ていたか、風がどちらから吹いていたか、そういう話とセットで語られます。
その順番を、機械で測ったらどうなるか。
フィンランドで、93人にセンサーをつけて測った研究があります。読んでみると、体感で語ってきたことと重なる部分もあれば、こちらの思い込みを外してくる部分もありました。とくに、その研究が「冷却」と呼んでいた時間の中身は、私たちが勝手に想像していたものとは、ずいぶん違いました。
先に結論めいたことを書いておくと、この研究は「サウナ室の中では自律神経の指標が動かなかった」という話ではありません。むしろ室内でこそ大きく動いていて、その向きが、出た後とは逆だった。そういう話です。

93人が入ったのは73℃に15分を2回。間に挟んだのは、水風呂ではなかった
まず研究のかたちを紹介します。2019年に発表されたものです(Laukkanen T、Laukkanen JA ほか、Complementary Therapies in Medicine、45巻190-197頁)。
対象は、心血管のリスク因子を持つ93人。平均年齢52.0歳、男性53.8%ですから、男女はおおよそ半々です。心血管のリスク因子とは、心臓や血管の病気になりやすい要素のこと。血圧や血中の脂質などがそこに含まれます。
この93人が、73℃・湿度10〜20%のサウナに、合わせて30分入りました。
ここで、いちばん誤解されやすいところを先に書きます。連続で30分座っていたのではありません。15分入って、いったん出る。38℃の温かいシャワーを2分浴びる。そしてもう一度15分。合計して30分、という組み立てです。フィンランドでは、ごく標準的な入り方です。
私たちは最初、この記述を読み飛ばしていました。ところが、ここが分かると絵が変わります。15分というのは、日本の施設で一セットに使う時間と、そう離れていません。研究が特別に長く入らせたわけではないのです。
そして、二回のあいだに挟んだものが水風呂ではない。38℃の、体温より少し高いくらいのシャワーです。ざっと冷やして交感神経を叩き起こす、という日本でおなじみの組み立てとは、まるで違います。冷やしきらずに、温度を保ったまま次の15分に入る。
さらに、サウナを出た後です。参加者は室温21℃の休憩ラウンジで、椅子に座って30分過ごしました。その間に水を500mL飲んでいます。つまり、この研究が「冷却」と呼んでいる時間は、氷点下の屋外で外気浴をした時間ではありません。空調の効いた室内で、静かに座っている回復の時間です。
もうひとつ断っておきたいことがあります。73℃、湿度10〜20%、15分×2回、21℃で30分。これらはすべて、研究者が最初に決めた実験の条件です。「一番いいのが73℃だと分かった」という研究ではありません。いろいろな温度と時間を比べて最適解を探したのではなく、ひとつの条件を全員に同じように課して、そのとき体がどう動くかを測った。そういう研究です。
数字を見ると、つい「これが正解の設定なのだな」と読みたくなります。そこは踏みとどまってください。
条件の中身も、日本でよく見る入り方とは少し違います。湿度10〜20%は、かなり乾いた空気です。私たちが見てきた範囲では、日本の施設や自宅サウナでロウリュを重ねる入り方は、これよりずっと湿った状態で行われることが多い。同じ「サウナ」という言葉でも、肌に当たっている空気は別物です。この二点は、読むあいだ頭の隅に置いておいてください。
体温は約2℃、脈は40拍以上。思っていたより、ずっと大きく動いていた
測定された値を並べます。
体温は、耳で測る鼓膜温が使われています。サウナ前が36.4℃、出た直後が38.4℃。約2.0℃の上昇です。そして回復を30分とったあとが36.6℃。
2℃という幅は、体温としては小さくありません。熱が出たときの発熱と同じくらいの高さまで、外から温められて上がっている、ということです。深部体温そのものではなく鼓膜温という測り方ですが、体の芯に近い側の温度として使われる指標です。そして、30分休むとほぼ元に戻る。上がりっぱなしにはなりません。
心拍数のほうが、正直、読んでいて手が止まりました。
サウナ前の平均が1分あたり76.5拍。それが25分から30分の時点で119.8拍まで上がっています。差し引きで、およそ43拍の増加です。さらに、各人の最高値を平均すると135.8拍。いちばん高かった方は150拍に達しています。
これは、座って休んでいる心臓の働き方ではありません。心拍数だけを見れば、はっきりした運動をしているときに近い数字です。サウナは「寝転がって汗をかくだけの静かな時間」ではなく、循環器にとっては相応の負荷がかかっている時間だ、ということが、この数字にそのまま出ています。
一方で、回復が終わるころの安静時心拍数は1分あたり68拍で、サウナ前の77拍より低かったと報告されています。上がりきったところから、元より下まで落ちてくる。この落差も、この研究の見どころのひとつです。
血圧について、はっきり書いておきます。この93人の研究は、サウナの前後で血圧がどう変わったかを測っていません。血圧は、対象者がどういう人たちかを説明する背景の数値として、収縮期136.9±16.5mmHg、拡張期82.2±9.7mmHgと書かれているだけです。
「サウナに入ると血圧が下がる」という話は、別の研究から来ています。102人を対象にした2018年の報告では、単回のサウナ浴の後に収縮期血圧が137から130mmHgへ、拡張期血圧が82から75mmHgへ低下したとされています(Laukkanen T ほか、Journal of Human Hypertension、32巻129-138頁)。ただしこれは別の集団・別の測定であって、今回の93人の結果ではありません。人数が近いので混ざりやすいところですが、混ぜて書けば、それは嘘になります。
なお、ここに並べたのはこの条件のもとで測られた値です。すべての方に同じ幅の変化が起きるという意味ではありません。この研究の参加者は心血管のリスク因子を持つ方たちで、研究として管理された環境で測定を受けています。血圧の薬を飲んでいる方、心臓に持病のある方は、入り方を主治医に相談してからにしてください。飲酒後に入らないこと、水分を先にとること。数字だけを見て真似をするものではありません。

心拍変動は、入っている間に大きく下がっていた
ここからが、この記事の本題です。
この研究では、心拍変動(HRV)も測られています。
心拍変動という言葉を、少しほどきます。心臓は、メトロノームのように一定の間隔で打っているわけではありません。一拍と次の一拍のあいだの長さは、ほんのわずかに伸びたり縮んだりしています。そのゆらぎの大きさが、心拍変動です。ゆらぎが大きいほど、休むほうの神経(副交感神経)がよく働いている状態とされ、ゆらぎが小さいと、はたらくほうの神経(交感神経)が優位、という読み方をします。
では、サウナ室の中で心拍変動はどうなったか。
大きく下がりました。それも、少しではありません。拍と拍の間隔のばらつきを見るRMSSDという指標が44.8%の低下。低周波帯の成分(LF power)が76.2%の低下。高周波帯の成分(HF power)が62.8%の低下と報告されています。
ここは正確に書きます。サウナ室の中で自律神経の指標が動かなかったのではありません。動いていないどころか、出た後とは逆の向きに、大きく振れていた。心拍数が40拍以上も上がっていたことと、きれいに揃う話です。
つまり、熱い部屋に座っている30分のあいだ、体はくつろいでいたのではありません。体温を保つために働いていた。それは休息ではなく、仕事です。
心拍変動が戻ってきたのは、そのあとでした。サウナを出てからの冷却の時間、つまり21℃の部屋で座って体を冷ましている30分のあいだに、高周波帯の成分が27.8%増加し、低周波帯の成分は低下したと報告されています。研究者はこれを、副交感神経が優位に、交感神経の活動が下がる方向への変化と記述しています。そして多くの指標は、30分の回復でおおむね元の水準の近くまで戻る傾向にあった、とも書かれています。
ここは、都合よく片方だけを切り取らずに書いておきます。入っている最中は大きく下がり、出た後に戻ってきた。この二つはセットの結果です。「サウナは自律神経を整える」と一言でまとめてしまうと、前半がまるごと消えてしまいます。消えた前半のほうに、心拍数150拍という数字が入っているのですから、消してはいけないところです。
そして、私たちが日本語で言う「ととのう」という感覚と、この指標が同じものを指しているのかどうかは、この研究からは分かりません。指標が動いたことと、気持ちがよかったことは、別々に測らなければ結びつきません。この研究は、気持ちのよさを測っていません。
ただ、時間の順番だけは、現場で聞いてきた声と重なって見えます。切り替わるのは、扉を開けた後だった。少なくとも、そう読める余地はある。ここから先を言い切らないのが、売る側の礼儀だと思っています。
この研究が言っていないこと
読み手を惑わせないために、この研究が言っていないことも並べておきます。
いちばん大事なのは、冷却の中身です。繰り返しますが、この研究の冷却は、室温21℃の休憩ラウンジで椅子に座り、水を500mL飲んで過ごした30分でした。氷点下の屋外に出たわけでも、水風呂に入ったわけでもありません。ですから、この記事の後半で私たちが書く岩手の外気浴の話は、この研究が測った条件とは別のものです。研究がそこを保証してくれるわけではない、と先に申し上げておきます。
次に、フィンランドで測られた93人の結果です。日本人ではありません。日常的に家庭にサウナがある文化で育った人たちと、日本で週末に通う人とでは、体の慣れ方が違う可能性があります。
対象者は心血管のリスク因子を持つ方たちでした。健康で若い人が同じように動くかどうかは、この研究の範囲外です。平均年齢は52.0歳。男性53.8%ですから女性もほぼ半数含まれていますが、93人という人数は、決して大きな規模ではありません。
条件は、73℃・湿度10〜20%・15分を2回という一種類だけ。しかも一回きりの測定で、サウナに入らない比較の群はいません。同じ人の前と後を比べた研究です。温度を変えたら、時間を短くしたら、水風呂を挟んだら、外が氷点下だったらどうなるか。そこは測られていません。今日いちばん知りたいことが、実は測られていない。研究を読むと、よくこうなります。
そして最も大事な点。これは体の指標がどう動いたかを測った研究であって、サウナを続ければ病気が防げる、という話ではありません。心拍変動が戻ったという報告と、健康になるということは、別の話です。特定の温度・時間という条件下での一過性の測定であり、因果関係を示したものでもありません。
私たちはサウナを売る立場です。だからこそ、この線ははっきり引いておきます。研究は研究、商品は商品。混ぜて話した瞬間に、どちらの信用も落ちますから。
だから図面は、出た後に座る場所から引く
ここから先は、研究の話ではなく、私たちの仕事の話です。研究がこう言っているから、という書き方はしません。
ただ、ひとつだけ引き取っておきたいことがあります。あの研究は、サウナを出た後の30分を、実験の条件としてわざわざ設計していました。何度の部屋で、どんな姿勢で、どれだけの水を飲んで過ごすか。そこまで決めて、はじめて測定になる。裏を返せば、出た後の環境は測定結果を左右しうる、と研究者が考えていたということです。
家に置くサウナも、同じだと思っています。
D'STYLEでKUUTA saunaや自宅サウナの設置図面を引くとき、私たちは最初にサウナ室の位置を決めません。先に決めるのは、出た後に座る場所です。
順番が逆に見えるかもしれません。実際、ご相談の多くは「この庭のどこにサウナを置けますか」から始まります。図面の上でも、まず箱を置きたくなる。
けれど、敷地の中で本当に取り合いになるのは、休憩する場所のほうです。サウナ室は壁と屋根があるので、正直、どこに置いてもある程度は成立します。休憩場所は違う。風が抜ける向き、隣家からの視線、屋根から雪が落ちてくる位置かどうか、腰を下ろしたときに空が見えるか。条件が揃う場所は、たいてい敷地に一つか二つしかありません。
そこを先に押さえておかないと、最後に余った隙間が休憩場所になります。
予算でも同じことが起きます。ヒーターの容量、内装材、水風呂と積み上げていって、最後にベンチが削られる。工事のときは「あとで木を置けばいいですから」とおっしゃいます。そして半年後にうかがうと、立ったまま休んでいらっしゃる。
出た後の時間を、余白ではなく設備として扱う。私たちが休憩場所を先に置くのは、こういう理由からです。
盛岡の冬は、冷えるのが早すぎる
ここで、さきほどの21℃という数字をもう一度思い出してください。研究の参加者は、暖かい室内で座って休んでいました。岩手の一月の夜は、氷点下です。同じ「出た後の30分」でも、体にかかるものはまるで違います。
岩手で自宅サウナを設置するとき、いちばん気を使うのは、冷やすことではなく、冷やしすぎないことです。
一月の盛岡は、夜になれば氷点下。風のある晩は、体感でさらに下がります。サウナから出た体は表面が濡れていますから、その水が蒸発するときに熱を奪っていく。そこへ風が当たると、冷える速さが跳ね上がります。
私たちが見てきた範囲では、風が正面から当たる場所に腰かけると、二分か三分で震えが来ます。震えは、体が熱を作り直そうとして筋肉を細かく動かしている状態です。そうなると、もう静かには座っていられません。落ち着くところまで行く前に、体が次の仕事を始めてしまう。
ですから、休憩場所はまず風を切ることから考えます。
盛岡の冬は北西からの風が多い。そちら側に壁を立てるか、既存の建物や板塀を背にするか。庭の木を風除けとして残すこともあります。屋根から落ちる雪の落下位置も確認します。冬だけ雪囲いを立てられるよう、下地の柱だけ先に仕込んでおくこともあります。
逆に、夏はその囲いが暑苦しくなる。冬に立てて春に外せる作りにしておけば、一年を通して使えます。庇も同じで、深く出しすぎると夏の風が抜けません。
冷やす手段を強くするより先に、冷えすぎない場所をつくる。順番としては、こちらが先だと考えています。研究の21℃をそのまま庭に再現することはできませんが、風を切って、屋根を掛けて、座って落ち着ける場所にする。方向としては、そちらへ寄せていく仕事です。

ベンチの高さ、足元の板、灯りの位置
休憩場所の中身も、細かいところで座り心地が変わります。
足元。ここがいちばん効きます。コンクリートやタイルの上に濡れた素足を置くと、そこから熱が抜け続けます。板を一枚敷くだけで、ずいぶん違う。私たちは休憩場所の足元を板張りにすることが多く、冬はすのこ状にして、水を切りながら足を浮かせます。
座面の高さ。低すぎると立ち上がるのがつらく、高すぎると足がぶらついて落ち着きません。年配の方が使うお宅では少し高めに取って、立ち上がりを楽にします。手すりを一本入れるだけで、濡れた足元の不安がかなり減ります。
背もたれと角度。頭を預けられるかどうかで、休憩の質が変わります。背もたれのないベンチだと、上半身を自分の力で支え続けることになる。座っているようで、休んではいません。
水を置く場所。これは研究を読んでから足すようになりました。あの実験では、回復の30分のあいだに水を500mL飲ませています。実験の手順にわざわざ書き込まれるくらいには、水は前提なのだと読みました。私たちは休憩場所の手が届くところに、ボトルを置ける小さな台を作ります。立ち上がって取りに行くようだと、たいてい飲みません。
灯り。低い位置に落とします。目の高さに明るい光があると、目が休まりません。足元に間接照明を仕込んでおくと、暗い中でも段差が見え、転倒も防げます。
そして動線です。サウナ室、休憩場所、脱衣室、そして寝室まで。この道のりが寒すぎると、せっかく静まった体がまた身構えます。距離は短く、途中に段差を作らない。夜、裸足で歩く前提で図面を引きます。
雪かきの後の朝と同じで、体は、続きの一手で台無しになります。

熱源の選び方も、出た後の時間から決まる
最後に、熱源の話を少しだけ。
サウナの熱源には、薪、ペレット、電気があります。D'STYLEでは、HARVIA(ハルビア)の薪サウナストーブ Legend 240(WK240LD)とM3(WKM3)、そしてHARVIAの電気サウナヒーターを扱っています。加えて、ペレットサウナストーブのVENERE matic(ヴェネレ マティック)も取り扱っています。こちらはHARVIA製ではなく、ペレット専用の別ブランドの機種です。同じ「サウナの熱源」として並べて説明することが多いので、念のため書き添えておきます。
薪サウナストーブは、火を見る時間そのものが休憩になります。ただし火の始末がありますから、休憩場所から炉の様子が見える配置にしておくと安心です。焚きつけから使用温度まで時間がかかり、冬の盛岡では外気温で立ち上がりが変わります。
ペレットサウナストーブは、燃料の供給が自動です。火のそばを離れやすいので、休憩場所を少し離した位置に置けます。煙や匂いがほとんど出ないので、住宅地でも置きやすい。電気サウナヒーターは立ち上がりが読みやすく、時間を決めて使う方に向きます。
どれを選んでも共通するのが、石です。サウナストーンは蓄熱する素材で、熱をため込んでは手放します。量が多いほど蓄えられる熱が増え、ロウリュをかけたときの蒸気も柔らかく落ち着く。火を落とした後も、しばらく熱が残ります。この残り熱があると、外で休んで、もう一度戻って温まり直す、という使い方ができる。出た後の時間を長く取りたい方には、石の量は効いてきます。
岩手・盛岡で自宅サウナの設置をお考えで、庭に休憩場所を取れる敷地であれば、私たちは石をしっかり積める薪サウナストーブをおすすめしています。逆に、住宅が密集していて煙に気を遣う場所であれば、ペレットサウナストーブや電気サウナヒーターのほうが現実的です。どちらが上ということではなく、敷地と暮らし方で決まります。
熱源を決めるとき、私たちは出力の数字だけでなく、その家の方が出た後にどう過ごしたいかを先に聞きます。順番は、やはり同じです。

サウナ室の中で何度まで上がったかは、数字にしやすい。出た後に、誰がどこに座って何を見ていたかは、数字になりません。今回の研究も、測ってあったのは鼓膜温と脈と心拍変動までで、そのとき参加者が何を考えていたかは、書かれていませんでした。
岩手・盛岡で自宅サウナやKUUTA saunaの設置をお考えなら、まず敷地を一緒に歩かせてください。風の向きと、雪の落ちる場所と、腰を下ろしたときに空が見える方角を確かめます。サウナ室の位置は、その後で決めても遅くありません。
持病のある方、薬を飲んでいる方は主治医にご相談ください。本記事は研究の紹介であり、疾病の予防や治療の効果を示すものではありません。
参照した研究
- Laukkanen T、Laukkanen JA ほか / Complementary Therapies in Medicine、2019年、45巻190-197頁。心血管リスク因子を持つ93人(平均52.0歳、男性53.8%)が、73℃・湿度10〜20%のサウナに15分を2回(間に38℃の温シャワー2分)入り、その後は室温21℃の休憩ラウンジで着座30分・水500mLを摂取して回復した際の測定。鼓膜温はサウナ前36.4℃→直後38.4℃→回復30分後36.6℃。心拍数は前76.5/分→サウナ25〜30分時点119.8/分、最高値の平均135.8/分(個人最高150/分)、回復終了時は68/分でサウナ前の77/分より低い。入室中はRMSSD -44.8%、LF power -76.2%、HF power -62.8%。冷却期にはHF powerが27.8%増加し、LF powerは低下。多くのHRV指標は30分の回復で概ねベースライン近くへ戻る傾向。単群の前後比較であり、対照群はない。なお本研究は入浴前後の血圧変化を測定しておらず、血圧(収縮期136.9±16.5mmHg、拡張期82.2±9.7mmHg)は対象者背景として記載されているのみ。
- Laukkanen T ほか / Journal of Human Hypertension、2018年、32巻129-138頁。対象102人(平均51.9歳、男性56%)。単回のサウナ浴の前後で収縮期血圧137→130mmHg、拡張期血圧82→75mmHgの低下が報告されている。本文中の血圧低下の記述はこの研究のものであり、上記93人の研究の結果ではありません。
- サウナ小屋の配置・休憩場所の設計・熱源の選定に関する記述は、有限会社D'STYLE(岩手県盛岡市)の施工実績と現場での経験に基づくものであり、上記研究の結果ではありません。
- 取扱機種の表記は当社サイト(薪サウナストーブ / ペレットサウナヒーター / サウナヒーターの各ページ)の記載に合わせています。VENERE matic はHARVIA製ではなく、ペレット専用の別ブランドの機種です。
この記事は研究の紹介であり、効果を保証するものではありません。持病のある方、通院中・服薬中の方は、主治医にご相談のうえご利用ください。



