Born in the coldest place.
本州一寒い土地で、つくる。
盛岡の冬は、毎年氷点下15℃を下回る。
そのすぐ内側に、90〜100℃の空間をつくる。
一枚の壁を挟んで、温度差は100℃を超える。
この大きな差に耐えるサウナは、木を張るだけではつくれない。
性能を決めるのは、完成したあとには見えなくなる部分だ。
サウナ室用の断熱。
途切れずにつながる遮熱層と気密の層。
柱や金物から熱が逃げる道を切る納まり。
外の寒さを室内へ伝えず、室内の熱を外へ逃がさない。
見えない部分こそ、十年先までサウナをもたせるための仕事になる。
温暖な地域で成立した設計を、そのまま岩手へ持ち込んでも、同じ性能にはならない。
KUUTA は、岩手・盛岡の冬を基準に設計し、氷点下20℃に対応するサウナ室を標準とする。
屋外でも寒さの影響を受けにくく、石に蓄えた熱が長く続く。
温度は安定し、熱は一か所に偏らず、静かに室内全体を巡る。
目を閉じれば、熱源がどこにあるのか認知出来なくなる。
それこそが、熱が正しく回っている証拠だ。
その断熱性能で温暖な地域で使えば、立ち上がりが早く、熱が長く続き、エネルギーの無駄も抑えられる。
熱も空気も一般的には見えない。
だが管・設備工事の D'STYLE は、その動きが分かる。
ヒーター、吸気、排気、ベンチの位置を、一つの換気システムとして設計する。
使用中は、熱を室内全体へ届ける。
使用後は、湿気を外へ出し、室内を確実に乾かす。
人が心地よく過ごすための換気と、サウナ室を長く守るための換気。
その両方を備えた。
木材も、見た目だけでは選ばない。
熱くなりにくく、ヤニが出にくい。湿気や乾燥による変化が少なく、サウナの熱や香りを邪魔する嫌な臭いを生じにくい木材を使う。
床や排水部分は洗いやすくする。
ベンチやすのこは、清掃や手入れがしやすい納まりにする。
そして、清掃したあとは、設計された空気の流れでしっかり乾かす。
汚れを落とせること。
水分を残さないこと。
臭いやカビが発生しにくい状態を保てること。
ただ洗えるだけではない。
洗ったあとに、乾かし切れる。
そこまで考えて、初めて衛生的なサウナ室になる。
フィンランドやリトアニアで、サウナづくりを受け継ぐ職人たちから学んだのは、ヒーターの置き方だけではない。
空気がどこから入り、熱がどう回り、湿気がどう抜けていくのか。
本場では、壁、断熱、ヒーター、石、木、換気まで、サウナ室全体が一つの熱と空気の装置として設計されている。
その設計の良いところを日本へ持ち帰り、岩手の寒さと木に合わせて、もう一度組み直した。
寒さを知る土地だから、熱のつくり方が分かる。
空気を扱う会社だから、熱の巡らせ方が分かる。
見えない部分を知っているから、
十年先を考えたサウナをつくることができる。
それが、KUUTA sauna です。