サウナ巡りをしていると、不思議に思うことがあります。同じ90度の表示なのに、あの施設のサウナは、なぜかやわらかい。こっちの90度は、肌に刺さるように熱い。温度計は嘘をつかないはずなのに、体の感想はまるで違う。今日は、この「体感温度の謎」を、やさしく解いていきます。種を明かせば、サウナの熱さを決めているのは、温度だけではないのです。
湿度が、熱の伝わり方を変える
一番の主役は、湿度です。乾いた空気は、実は熱を伝えるのが下手です。だから乾燥した90度には、なんとか座っていられる。ところが、そこにロウリュの蒸気が加わると、事情が一変します。湿った空気は熱をよく伝え、さらに、蒸気が肌の上で水に戻るとき、持っていた熱を肌に手渡していきます。おまけに、湿度が上がると汗が蒸発しにくくなり、体の冷却装置が効きにくくなる。ロウリュの直後、温度計はほとんど動いていないのに、体感がぐっと熱くなるのは、この三段構えのせいです。サウナの熱さは、温度と湿度の掛け算だと覚えてください。(ロウリュの話は、こちら。)
石の量は、熱の質に出る
二人目の主役が、輻射です。サウナ室では、熱い空気だけでなく、熱くなったストーブや石、壁からも、遠赤外線の熱がまっすぐ体に届いています。ここで効いてくるのが、サウナストーンの量。石をたっぷり積んだヒーターは、蓄えた熱で安定した輻射を放ち、ロウリュの蒸気もまろやかで長持ちします。同じ温度でも、石の多いサウナの熱は、どこか厚みがあって、やわらかい。ハルビアのヒーターに石がどっさり積めるのは、この熱の質のためです。(石の話は、こちら。)
空気の流れと、座る高さ
三人目が、空気の動きです。よどんだ空気の熱さと、静かに動く空気の熱さは、感じ方が違います。適切に換気されたサウナは、熱いのに息が楽で、いつまでも座っていられる。そして、座る高さ。熱い空気は上にたまるので、上段と下段では、体感で大きな差があります。同じ部屋の中に、熱めの席とやさしい席が両方ある。これはサウナの親切な設計です。(換気の話は、こちら。)
数字ではなく、心地よさを
こうして見ると、「何度のサウナが好きか」という問いが、少し変わって聞こえてきませんか。大事なのは温度計の数字ではなく、湿度と輻射と空気が織りなす、熱の質です。低めの温度にたっぷりのロウリュという本場フィンランドの入り方が心地よいのも、この掛け算が上手だから。数字の自慢より、心地よさの追求を。それがサウナの熱の、大人の楽しみ方です。
あなた好みの熱を、つくる
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、「あなたがいちばん心地よい熱」から逆算したサウナづくりをお手伝いしています。熱いのが好きな方も、やわらかい蒸気が好きな方も。おすすめのヒーターと石の組み合わせ、じっくりご相談ください。



