寒冷地エアコンは標準機より低温に強い。-25℃でも動くとカタログに書いてある機種がある。しかし「動く」と「暖まる」は違う。
寒冷地エアコンでも能力は落ちる
寒冷地エアコンの能力低下率は、外気温7℃を基準にして1℃あたり約2.0%。標準機の約3.33%よりは緩やかだが、ゼロではない。外気温が下がるほど、カタログの数字から離れていく。
| 外気温 | 寒冷地20畳用(定格7.1kW) | 実質の畳数 |
|---|---|---|
| 7℃(JIS試験条件) | 7.1kW(100%) | 20畳 |
| 0℃ | 6.1kW(86%) | 約17畳 |
| -5℃ | 5.4kW(76%) | 約15畳 |
| -10℃ | 4.7kW(66%) | 約13畳 |
| -15℃ | 3.9kW(55%) | 約11畳 |
| -20℃ | 3.3kW(46%) | 約9畳 |
盛岡の1月の最低気温は-10℃前後。寒い年は-15℃を下回る日もある。20畳のリビングに20畳用の寒冷地エアコンを入れても、真冬の夜には暖房力が11〜13畳分しか残らない。
霜取り運転で暖房が止まる
寒冷地エアコンは霜取り運転の間隔が長く、復帰も速い。しかし-10℃以下では霜取りの頻度が上がり、暖房が途切れる時間が増える。部屋が冷え始めたころにまた霜取りに入る。体感としては「暖まったり冷えたりを繰り返す」状態になる。
薪ストーブは外気温に関係ない
薪ストーブの出力は薪の量と空気の取り入れで決まる。外が-20℃でも、薪を焚けば同じ熱量が出る。鋳鉄や鋼板が300度以上に熱せられて出す輻射熱は、エアコンの温風とは暖め方が違う。足元まで暖かい。停電しても動く。
もちろん薪ストーブには薪の準備、煙突掃除、着火の手間がある。エアコンのような手軽さはない。だが「真冬の-15℃の夜に、暖房が足りなくなる不安」は無くなる。
数字を並べるところまでが当社の仕事です。「このストーブが合う・合わない」を決めるのは、数字を見たお客様ご自身です。
エアコンの暖房能力と外気温の関係は物理法則なので、この計算は北海道から九州まで全国どこでも同じように使えます。とくに岩手・青森・秋田・山形・宮城の東北5県は冬の外気温が厳しく、この問題が暮らしに直結する地域です。
エアコン暖房の実力 全機種の能力低下と電気代を表にした。 薪ストーブのページ 取扱い機種と価格・性能。 薪ストーブの費用と相場 本体・煙突・工事・ランニングコスト。
