YOMIMONO / 技術

寒冷地エアコンの限界。
それでも足りない夜に、
薪ストーブがある

文・有限会社D'STYLE|岩手・盛岡の薪ストーブとサウナの店

公開日:2026年9月17日

寒冷地エアコンは標準機より低温に強い。-25℃でも動くとカタログに書いてある機種がある。しかし「動く」と「暖まる」は違う。

寒冷地エアコンでも能力は落ちる

寒冷地エアコンの能力低下率は、外気温7℃を基準にして1℃あたり約2.0%。標準機の約3.33%よりは緩やかだが、ゼロではない。外気温が下がるほど、カタログの数字から離れていく。

外気温寒冷地20畳用(定格7.1kW)実質の畳数
7℃(JIS試験条件)7.1kW(100%)20畳
0℃6.1kW(86%)約17畳
-5℃5.4kW(76%)約15畳
-10℃4.7kW(66%)約13畳
-15℃3.9kW(55%)約11畳
-20℃3.3kW(46%)約9畳

盛岡の1月の最低気温は-10℃前後。寒い年は-15℃を下回る日もある。20畳のリビングに20畳用の寒冷地エアコンを入れても、真冬の夜には暖房力が11〜13畳分しか残らない。

霜取り運転で暖房が止まる

寒冷地エアコンは霜取り運転の間隔が長く、復帰も速い。しかし-10℃以下では霜取りの頻度が上がり、暖房が途切れる時間が増える。部屋が冷え始めたころにまた霜取りに入る。体感としては「暖まったり冷えたりを繰り返す」状態になる。

薪ストーブは外気温に関係ない

薪ストーブの出力は薪の量と空気の取り入れで決まる。外が-20℃でも、薪を焚けば同じ熱量が出る。鋳鉄や鋼板が300度以上に熱せられて出す輻射熱は、エアコンの温風とは暖め方が違う。足元まで暖かい。停電しても動く。

もちろん薪ストーブには薪の準備、煙突掃除、着火の手間がある。エアコンのような手軽さはない。だが「真冬の-15℃の夜に、暖房が足りなくなる不安」は無くなる。

数字を並べるところまでが当社の仕事です。「このストーブが合う・合わない」を決めるのは、数字を見たお客様ご自身です。

エアコンの暖房能力と外気温の関係は物理法則なので、この計算は北海道から九州まで全国どこでも同じように使えます。とくに岩手・青森・秋田・山形・宮城の東北5県は冬の外気温が厳しく、この問題が暮らしに直結する地域です。

エアコン暖房の実力 全機種の能力低下と電気代を表にした。 薪ストーブのページ 取扱い機種と価格・性能。 薪ストーブの費用と相場 本体・煙突・工事・ランニングコスト。

よくある質問

Q. 薪ストーブとエアコンの併用は現実的ですか?

はい。在宅中は薪ストーブ、外出中や春秋はエアコン、夏はエアコンの冷房という使い分けが多いです。どちらかに頼り切らないほうが、暮らしの自由度は上がります。

Q. 岩手以外の東北でも対応していますか?

はい。当社は岩手・盛岡を拠点に、青森県・秋田県・山形県・宮城県をはじめ東北全域で施工を行っています。まずはお気軽にご相談ください。

D'STYLE
橋本 大治(有限会社D'STYLE 代表)

岩手・盛岡で薪ストーブとサウナの施工を手がけて20年。

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