2021年2月、岩手県内で大規模な停電が起きた。真冬の夜に暖房が止まる。オール電化の家庭は暖房だけでなく、調理も給湯もできなくなった。
エアコンはコンプレッサーとファンを電気で回す。停電すれば動かない。灯油のFF式ストーブもファンヒーターも、電気で制御しているので同じだ。ポータブルの反射式灯油ストーブだけが、電気なしで使える暖房だった。
もう一つ、電気なしで動く暖房がある。薪ストーブだ。
薪ストーブに電気は要らない
薪ストーブは薪を燃やすだけで暖房する。点火はマッチかライター。送風はない。煙突のドラフト(上昇気流)が空気を自然に吸い込み、排煙する。電気は一切使わない。
停電しても薪さえあれば暖房は続く。暗い部屋でも炎が灯りになる。ストーブの天板でお湯を沸かせる。鍋を載せて煮込み料理もできる。
暖房:電気不要で稼働し続ける
灯り:炎が部屋を照らす
湯沸かし:天板にやかんを載せる
調理:鍋やダッチオーブンで煮込み料理
必要な備え
乾燥した薪の備蓄(1日分=20〜30kg)
マッチかライター
耐熱グローブ
岩手は停電のリスクが高い
岩手県は山がちで送電線が長い。雪や風で木が倒れ、送電線を切断する事故がときどき起きる。2011年の東日本大震災では広域停電が数日続いた地域もある。
停電の頻度が高い地域ほど、電気に頼らない暖房を持つ意味が大きい。薪ストーブはふだんの暖房であると同時に、いざというときの備えにもなる。
ペレットストーブは小さな電源で動く
ペレットストーブは送出ファンに電気を使うため、停電すると止まる。ただし消費電力は30〜100Wと小さいので、ポータブル電源(500Wh程度)があれば5〜15時間動かせる。車のシガーソケットからインバーターで給電する方法もある。
完全に電気なしで使えるのは薪ストーブだけだが、ペレットストーブも小さな備えで対応できる。
薪ストーブは岩手・青森・秋田・山形・宮城のように冬が長い東北で、とくに力を発揮する暖房です。エアコンだけでは届かない寒さを、炎の輻射熱が補います。
エアコン暖房の実力 外気温ごとの能力低下。停電でなくても厳しい数字。 薪ストーブのページ 電気を使わない暖房。取扱い機種の一覧。