ペレット燃料 | 岩手・盛岡
ペレット燃料の
すべて。
ペレットストーブの暖かさは、燃料で決まります。種類、品質の規格、良いペレットの見分け方、置き場所、東北でつくっている工場まで。ストーブを毎日見ている私たちが、知っておくと役立つことをまとめました。
ペレットは、
木の粉を固めた燃料です。
木を細かい粉にして、熱と強い圧力で小さな円柱に押し固めます。接着剤は使いません。粒をつなぎとめているのは、木そのものに含まれる成分です。
規格は6mmと8mm
よく乾いた木の粉
規格の下限 16.5MJ
かさ密度から計算
形がそろっているから、自動で燃やせる。
薪は一本ずつ太さも乾き方も違います。ペレットは粒の大きさと乾き具合がそろっているので、ストーブが少しずつ自動で送り込み、同じ火力で長く燃やせます。タンクに入れてスイッチを押せば火がつく。灯油のストーブに近い手軽さは、燃料のそろい方から生まれています。
濡れると、粉に戻ります。
接着剤を使っていないぶん、水には弱い燃料です。湿気を吸うとひびが入り、崩れて粉になります。保管のしかたが、ストーブの調子をそのまま左右します(5 置き場所と保管)。
燃やしても、森に戻る燃料です。
木は育つあいだに空気中の二酸化炭素を取り込みます。燃やして出る二酸化炭素は、もともと木が取り込んだもの。製材や集成材づくりで出る木くずを原料にすれば、捨てるはずの木も暖かさに変わります。
原料で、3つに分かれます。
木のどこを使うかで、色も、灰の量も、燃え方も変わります。木の皮は、幹の中身より燃えたあとに残る成分を多く含みます。
岩手で多いのは、全木ペレット。
D'STYLEは、ホワイトペレット。
岩手で手に入るペレットは、皮ごとつくる全木ペレットが多く出回っています。地元の森の木を余さず使える、良い燃料です。そのうえでD'STYLEは、皮を取り除いたホワイトペレットを選んでいます。毎日ストーブを焚くご家庭の、掃除と故障の手間を減らしたいからです。
| ホワイトペレット (銘建ペレット) | 全木ペレット | |
|---|---|---|
| 原料 | 皮を取り除いた幹の中身だけ | 皮も含めた木の全体 |
| 色 | 白っぽい淡い木の色 | やや茶色 |
| 灰の量 | 0.3%以下(10kg袋で30g以下) | 皮のぶん多くなる |
| 煙・すす | 少なめ。ガラスが曇りにくい | ホワイトより出やすい |
| 燃焼皿の掃除 | 回数が少なくて済む | 回数が増える |
| 固まった灰(クリンカ) | できにくい | 灰が多いぶん、できやすくなる |
| 値段 | 原料が限られるぶん、高め | 手に入りやすい |
灰の量は、ひと冬で大きな差になります。10kg袋を100袋燃やすと、灰分0.3%なら残る灰は3kg以下。国の規格のBの上限2.0%なら、最大で20kgです。灰を捨てる回数も、燃焼皿の燃えかすを落とす回数も、この差で変わります。
ストーブの「指定」を、まず確かめます。
機種によって、使える燃料に指定があります。ホワイトも全木も設定を変えずに使えると仕様に書いている機種もあります。灰の多い燃料を使うと、燃焼皿の掃除の回数は増えます。取扱説明書に指定があるときは、それに合わせるのがストーブを長持ちさせる近道です。お使いの機種が分からないときは、写真を送っていただければお調べします。
品質は、規格の数字で
比べられます。
日本には、日本木質ペレット協会の品質規格と、国の規格(JAS)があります。どちらも国際規格(ISO 17225-2)をもとに、住宅用のペレットをA1・A2・Bの3つの等級に分けています。
国の規格(JAS 0030:2026)の等級
| A1 | A2 | B | |
|---|---|---|---|
| 原料 | 幹の材、薬品で処理していない製材のおが粉・端材 | A1に加え、木全体や枝などの林地残材 | 森の未利用材、木材加工の副産物など |
| 灰の上限 | 0.7%以下 | 1.2%以下 | 2.0%以下 |
| 10kg袋で残る灰 | 70g以下 | 120g以下 | 200g以下 |
| 崩れにくさ | 97.5%以上 (直径6mmは98%以上) | 97.5%以上 | 96.5%以上 |
| 灰が溶けはじめる温度 | 1200℃以上 | 1100℃以上 | 1100℃以上 |
どの等級にも共通の物差し
| 水分 | 10%以下。乾いているほど、熱が水を飛ばすのに取られません。 |
|---|---|
| 発熱量 | 1kgあたり16.5MJ以上(約4.6kWh)。 |
| かさ密度 | 1立方メートルあたり600〜750kg(協会規格)。詰まり具合の目安です。 |
| 粉の量 | 出荷するときの細かい粉は1.0%以下(JAS)。 |
規格は、こう変わってきました。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 2011年 | 日本木質ペレット協会が「木質ペレット品質規格」を定める。灰の量でA・B・Cに分けた(Aは0.5%以下)。 |
| 2012年 | 協会が「燃料用優良木質ペレット認証」を始める。 |
| 2023年 | 国の規格(JAS 0030)ができる。協会の規格もA1・A2・Bに改める。 |
| 2024年 | 協会がJASの登録認証機関になる。 |
| 2026年6月 | 国際規格の新しい版に合わせ、JASを作り直す(JAS 0030:2026)。灰の溶けやすさの表示が必須に。 |
同じ「A」の文字でも、2011年の規格のAと、今の規格のA1では意味が違います。袋の表示は、規格の名前とあわせて読んでください。
「認証」の印と、つくり手の公表値。
JASの印や協会の認証の印は、決まった試験と工場の確認を受けた製品に付きます。印があれば、規格を満たしていることを第三者が確かめています。印のないペレットは、つくり手が公表している数字で比べます。どちらも、まずは数字を見て、ご自宅のストーブで燃やして確かめるのがいちばんです。
良いペレットは、
袋を開ければ分かります。
数字のほかに、目と手で確かめられることがあります。
ペレットは、
湿気が苦手です。
工場を出るときは十分に乾いています。調子を保てるかどうかは、届いてから燃やすまでの扱いで決まります。
(気象庁の平年値)
夏を越す袋は要注意
(10kg袋)
その冬のうちに
置き場は、床・壁・屋根の3つで考えます。
- 床から浮かせる。土間やコンクリートは地面の湿気を伝えます。すのこやパレットの上へ。
- 壁から離す。外壁に寄せると、冷えた壁で結露した水が袋を湿らせます。こぶし一つ分あけて。
- 屋根の下に置く。雨と雪が当たらない場所に。袋を破らないことが、いちばんの湿気よけです。
- 開けた袋は口を留める。ふたつきの容器や米びつに移すと長持ちします。ストーブのそばには1日分だけ。
- 春に余ったら点検。梅雨の前に、袋の穴や、床と壁に触れていないかを確かめます。
たくさん溜めるときは、空気にも気をつけて。
ペレットは、密閉した場所にたくさん溜めると、ゆっくり一酸化炭素を出すことが知られています。ヨーロッパでは、ボイラー用の大きな貯蔵庫に入った人の事故が報告されています。袋で保管する住宅とは条件が違いますが、狭く締め切った物置に多くの袋を積むときは、ときどき扉を開けて空気を入れ替えてください。
東北でも、
ペレットがつくられています。
日本木質ペレット協会の名簿に載っている、東北のペレット製造・販売のところです。地元の製材や森から出た木が、地元の暖房に変わっています。
日本木質ペレット協会「ペレット製造・販売」の名簿より(2026年10月に確かめました)。全国の一覧は協会のページにあります。
資料と読みもの
- ペレットの品質を、規格の数字で読む ›等級・灰・崩れにくさ・クリンカを、袋の表示から読み解く
- ペレットの保管 ›木と湿度の関係、盛岡の一年の湿度、大量に溜めるときの注意
- ペレットストーブにかかるお金 ›導入・冬ごと・十年の単位で見る費用
- ペレットストーブのページ ›D'STYLEで扱う機種と、設置のこと
出どころ:等級・原料・灰分・崩れにくさ・灰の溶ける温度・粉の量は農林水産省「日本農林規格の制定及び改正について(概要)」(2026年1月)と同省の改正情報(2026年6月15日、JAS 0030:2026の制定)。水分・発熱量・かさ密度・規格の改訂は日本木質ペレット協会の木質ペレット品質規格(2011年、2023年改訂版)と協会のお知らせ。長さの基準は協会の2011年の規格。盛岡の湿度は気象庁の平年値(1991〜2020年)。一酸化炭素の注意は英国安全衛生庁の安全通知(2012年)。東北の工場は日本木質ペレット協会の名簿。銘建ペレットの数値は販売店の公表値。