ペレットストーブの暮らし(こちら)を始めた方が、次にぶつかる疑問がこれです。「ペレットって、どれも同じ?」。答えは、はっきり違います。今日は、ペレット燃料の品質の見分け方。薪の含水率の話(こちら)のペレット版です。

白か、茶色か / 三つの種類
ペレットは、木のどの部分を固めたかで大別されます。ホワイトペレットは、樹皮を除いた木部だけのもの。色が白っぽく、灰が少なく、燃えがきれいで、家庭用ストーブの標準です。バークペレットは、樹皮(バーク)を固めたもの。色が濃く、火力はありますが灰が多く、主に業務用ボイラー向き。全木ペレットは、その中間で、木を皮ごと使ったもの。家庭用ストーブの多くはホワイトまたは良質な全木を前提に設計されています。まずは取扱説明書の指定を確認してください。相性の合った燃料が、いちばん機嫌よく燃えます。
灰の量と、クリンカという敵
品質の差がいちばん出るのが、灰です。質の良いペレットは灰が少なく、受け皿の掃除が楽。質の落ちるものは灰が多いだけでなく、燃焼皿の上で灰が溶けて固まる「クリンカ」ができやすくなります。クリンカは空気穴をふさぎ、燃焼不良と失火のもと。掃除の手間が急に増えたり、ガラスの汚れが早くなったら、燃料の見直しどきです。原料の木の種類や樹皮の混ざり具合、燃やす温度によって、灰の量とクリンカのできやすさは変わってきます。
良いペレットの、見分け方
袋を開けたら、まず見て、触ってみてください。良質なペレットは、表面につやがあり、折るとパキッと硬く、粉が少ない。袋の底におが粉が多くたまっているものは、輸送や保管で崩れた品で、燃やすと粉が余計な灰になります。ヨーロッパには「ENplus(エンプラス)」という家庭用ペレットの品質規格があり、含水率や粉の割合、発熱量、灰分の上限まで細かく定められています。こうした規格やメーカーの表示は、良い燃料を選ぶ手がかりになります。よく乾いて締まったペレットほど、火力が安定し、灰も少ないのです。
保管は、湿気から守る
ペレットは、おが屑を圧縮しただけの、糊なしの固形燃料です。つまり、水気に触れると崩れて元のおが屑に戻ります。保管は屋内か、密閉できる容器で。袋のまま土間や車庫に置くなら、床から浮かせて、湿気の少ない場所へ。ひと冬分をまとめ買いする家は、この保管場所の確保まで含めて計画してください。乾いたペレットを切らさないことが、快適なペレット暮らしの土台です。
少しの灰も、畑へ返す
質の良いペレットは灰がわずかしか出ませんが、その少しの灰も、無駄にすることはありません。木を燃やした灰には、カリウムやカルシウムといった、植物が喜ぶ成分が含まれています。家庭菜園やプランターの土に、ひとつまみ混ぜてやる。酸性に傾いた土をやわらげ、野菜の育ちを助けてくれます。木が根から吸い上げた養分が、ペレットの灰を通って、また畑の土へ戻っていく。森から生まれた燃料が、最後は畑の恵みに変わるのです。ペレットストーブの暮らしは、燃やして終わりではなく、灰まで循環の輪に組み込める暮らし。ただし、まとめて大量に入れると土が強くなりすぎるので、少しずつが基本です。使い切る心地よさも、火のある生活のひそかな楽しみです。
岩手のペレットで、地産地消の炎を
岩手は、県産ペレットの生産が根づいた土地です。地元の製材の副産物が、地元の冬の燃料になる。森の循環(こちら)の、いちばん身近な実践です。岩手・盛岡のD'STYLEは、ペレットストーブの設置から燃料選びのご相談まで承っています。おすすめの銘柄、店でご案内します。
写真: Milan Bališin (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



