停電の夜の薪ストーブの頼もしさは、以前書きました。今日は、その続きの、避けられない問いです。「地震のときは、危なくないんですか」。震災を経験した岩手の店として、この問いには、いつも正直に答えてきました。今日は、その答えを記事にします。
まず、揺れたときの約束
焚いている最中に大きな揺れが来たら。約束は三つです。一、ストーブに近づかない。慌てて火を消しに行こうとして、熱い本体や倒れる物でけがをするのが、いちばん典型的な事故です。まず自分の身の安全を。二、揺れが収まってから、扉と本体と煙突を目視で点検。扉が閉まっていれば、炉内の火はそのまま燃やし切って構いません。三、煙突のずれ、破損の疑いがあるときは、その火が落ちたあと、次の焚きつけをせず、点検を呼ぶ。火の心配より、まず人。これが順番です。
現代の設置は、揺れを織り込んでいる
そもそも現代の薪ストーブは、地震国の設置基準で据え付けられています。本体は百キロを超える低重心の塊で、簡単には動きません。煙突は支持金具で建物に固定され、可動部には余裕を持たせてある。当店の設置も、揺れることを前提に組んでいます。実際、過去の大きな地震のあと、点検に回った設置先で、本体の転倒はありませんでした。もちろん無敵ではありません。だからこその、揺れたら点検の約束です。心配な方には、点検だけのご依頼も承っています。
震災のあと、火は働いた
そして、これは岩手の店だから言えることですが、あの震災のあと、薪ストーブは働きました。電気も灯油も止まった三月の寒さの中、薪の家は暖を取り、湯を沸かし、ご近所に暖と湯を分けた。「薪ストーブがあって本当に助かった」という声を、私たちはあの春、何度も聞きました。電気に依存しない熱源が一つあることの意味は、平時には見えません。見えないままで終わるのが一番ですが、備えとは、そういうものです。(灯りと遊びの備えは、こちらにも。)
正しく恐れ、正しく備える
地震の国で火と暮らすとは、リスクをゼロと言い張ることではなく、知って、備えて、点検することです。岩手・盛岡のD'STYLEは、耐震を織り込んだ設置と、災害後の点検体制で、その備えを引き受けます。不安ごと、ご相談ください。正直にお答えします。



