「自宅サウナって、結局いくらかかるの」
いちばん最初にいただく質問です。そして、いちばん答えにくい質問でもあります。
理由は簡単で、本体の値段と、実際にかかる総額は別ものだからです。それに、本当に見なければいけないのは、買うときの金額ではありません。二十年使ったときの金額です。
今日は、その中身を包み隠さず書きます。読み終わる頃には、ご自分のサウナがどのくらいの規模になりそうか、見当がつくはずです。
まず、三つのタイプで出発点が違う
ひとくちに自宅サウナと言っても、大きく三タイプ。それぞれ出発点の価格が違います。
| タイプ | 本体の目安 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| バレルサウナ | 本体 税込 220万円台〜 | 庭・別荘。省スペースで始めやすい |
| サウナキャビン | 本体 600万円台〜 | 庭。前室もつなげられる箱型 |
| 室内サウナルーム | 間取りと仕様による | 新築・リフォームで家の中に |
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ここで大事なのは、この金額はどれも「本体」だということです。実際にはここへ工事が乗ります。
総額をつくる、五つの要素
本体以外にかかるのは、おおむね次の五つです。
- 基礎・据付 置くだけで済む場合と、基礎を打つ場合がある。地面の状態と傾きで変わる。
- 熱源まわり 薪なら煙突一式、電気なら電源工事。
- 内装・木材 壁とベンチに使う木。香り、肌ざわり、熱の持ち方で選ぶ。
- 断熱・防湿・換気 寒い日に温まるか、木が長持ちするかを左右する。削れない部分。
- 水風呂・外気浴 つくるなら、給排水やスペースの工事が加わる。

見落とされがちな一行があります。送料です
お客様の見積を一緒に見ていて、いちばん「あ」と言われるのがここです。
サウナの本体は、メーカーから運ばれてきます。バレルもキャビンも、木の箱です。大きくて、重い。当然ながら、本体価格とは別に、メーカーからの送料がかかります。
そして岩手は、たいていの発送元から遠い。これはもう、どうしようもない事実です。
私たちがこれを最初にお伝えするようにしているのは、あとから出てくると気分が悪いからです。総額で見る、というのはこういうことを含みます。本体価格だけを大きく書いて、送料は小さく書く。そういう見せ方はしたくありません。
電気工事は、思っているより小さく済むことがあります
ここが、いちばんお伝えしたいところかもしれません。
「電気サウナを入れると、大がかりな電気工事が必要なんでしょう」とよく聞かれます。動力を引くとか、分電盤を入れ替えるとか。そう思って諦めている方が、けっこういらっしゃいます。
そんなことはありません。
ヒーターのサイズによっては、エアコン一台ぶんの容量で済みます。
家庭用のエアコンを一台増やすのと、同じくらいの電気工事で入る。そういうサイズのヒーターがあるということです。当然、工事費もそのぶん抑えられます。
もちろん、広い部屋に大きなヒーターを入れれば話は変わります。必要な容量は、部屋の広さと天井高、断熱の具合で決まります。そして電気工事は、資格を持った電気工事士が行う仕事です。ここは省略できません。
ただ、「自宅サウナ=大工事」という思い込みだけは、外していただきたいのです。お宅の分電盤に空きがあるかどうか。現地で一度見れば、その日のうちに分かります。
ヒーターは、大きければいいわけではない
電気の話に続けて、もうひとつ。
ヒーターは、部屋に対して適正なサイズを選ぶのがいちばんです。大きすぎるヒーターを入れると、そのぶん電気を食います。工事も大がかりになります。そして、必ずしも良いサウナにはなりません。
サウナの心地よさは、最高温度だけでは決まらないからです。石の量、蒸気の回り方、ベンチの高さ、換気の設計。それらが合っていて、はじめて気持ちのいい部屋になります。
適正なサイズのヒーターで、しっかり温まる部屋。それがいちばん安く、いちばん心地よい。私たちはそう考えています。
断熱には、少し多めに払ってください
ここが、この記事でいちばん言いたいことです。
断熱の仕様を上げると、見積の金額は少し上がります。目に見えない部分なので、削りたくなる気持ちも分かります。壁の中に入ってしまえば、誰にも見えません。
それでも、上げてください。理由が二つあります。
ひとつめ。ランニングコストが変わります
断熱がしっかりしていれば、少ない熱で温まり、温まった熱が逃げません。同じ90℃にするのに、かかる電気の量が違ってきます。
初期費用の差は一度きりですが、電気代は毎回かかります。週に二回入るとして、年に百回。それを二十年続ければ、二千回です。
断熱にかけた差額は、二十年で見れば、たいてい取り戻せます。いや、取り戻せるどころの話ではないと思っています。
ふたつめ。カビが生えません
そして、こちらのほうが大事かもしれません。
サウナは、熱と湿気を毎回浴びる部屋です。断熱と防湿が甘いと、壁の中で温度差ができて、そこに水が生まれます。目に見えないところで、じわじわと。
その結果が、カビです。
そうなると、拭いても取れません。木を剥がすところからやり直しになります。せっかく作ったサウナが、十年で使いたくない部屋になってしまう。
断熱と防湿と換気は、暖かさのためだけの費用ではありません。二十年後もその部屋に気持ちよく入れるかどうかを決めています。
買うときの金額ではなく、
二十年ぶんの金額で見てください。
数字を三つだけ埋めてください。分かるものだけで構いません。
① メーカーからの送料の目安(岩手まで、いくらくらいか)
② エアコン容量で済む場合の電気工事費の目安
③ 断熱を上げた場合の差額の目安(何万円くらい上がるか)
※①だけでも入ると、この記事の誠実さが一段上がります。
なぜ、条件を聞かずに金額を言えないのか
ここまで読むと分かる通り、価格を動かす条件はいくつもあります。
広さと天井高。屋内か屋外か。薪か電気か。ヒーターの能力。窓ガラスの大きさ。断熱の仕様。電気・給排水・基礎の工事。そして水風呂の有無。
これだけの要素があるのに、条件を聞かないまま金額だけ言うのは、かえって不誠実だと私たちは考えています。
だから、まずご予算を率直に伺い、その中でできる内容をはっきりお伝えする。この順番を守っています。予算を言うと足元を見られる、と警戒される方もいますが、逆です。予算が分かるほうが、どこにお金をかけてどこを抑えるかを、一緒に考えられます。
ワンオフは、意外と高くない
一点ものと聞くと身構える方がいますが、ワンオフの良さは必要なところへ予算を集中できることです。
使わない機能に払わず、大切にしたいところにだけ手をかける。だから既製品より賢く仕上がることもあります。
ただし、安全と基本性能は、どんな予算でも削りません。断熱、防湿、換気、電気。ここだけは一線です。
お金の道具も、用意があります
まとまった費用が最初に必要になるのは事実です。ただ、薪ストーブもサウナも、工事一式をローンの対象にできます。月々の目安を先に知ってから決めることもできます。
さらに、自治体によっては補助金の対象になることも。制度は市町村ごとに違うので、対象になりそうかを一緒に確認します。ローンのこと、補助金のことは、それぞれのページにまとめています。
よくある質問
Q. いちばん安く始めるとしたら、どうなりますか
バレルサウナが出発点としては手頃です。ただ、庭の広さと、基礎が必要かどうかで総額が変わります。まずレンタルで試すという道もあります。
Q. 削っていい費用と、削ってはいけない費用は
削っていいのは、内装の木のグレードと、水風呂の作り込みです。削ってはいけないのは、断熱・防湿・換気・電気。前者は後から替えられますが、後者は壁を剥がさないと直せません。
Q. 電気代は月にいくらくらいですか
ヒーターの容量、入る回数、部屋の断熱で変わるので、一律には言えません。ただ、適正サイズのヒーター+しっかりした断熱の組み合わせが、いちばん安く収まります。ご相談いただければ、想定でお出しします。
Q. マンションにも作れますか
管理規約と電気容量、それに換気の経路が課題になります。難しいことが多いですが、条件次第です。まずご相談ください。
Q. 薪と電気、どちらが安いですか
本体と工事は電気のほうが抑えやすく、薪は煙突が加わります。ただ薪には、火を育てる時間そのものの楽しみがあります。続けやすさなら電気、味わいなら薪、という選び方をされる方が多いです。
置き場所と、過ごしたい時間から
費用の全体像は、置き場所と、過ごしたい時間が決まれば、総額でお見積りできます。
自宅サウナの進め方は自宅サウナ・家庭用サウナのページ、庭に建てる場合はサウナ小屋のページに。レンタルと迷っている方はレンタルか購入かもどうぞ。
盛岡・国道4号線沿いのショールームには、実際に入れるサウナがあります。カタログの数字より、体で確かめてから決めてください。まずは、ご予算とご希望を聞かせてください。ご相談は無料です。
岩手・盛岡で自宅サウナをお考えの方は、ハルビア岩手県正規代理店のD'STYLEへ。機種選びから設置工事まで、あなたの暮らしに合わせたおすすめの一台をご提案します。どうぞお気軽にご相談ください。
写真: Ximonic (Simo Räsänen) (Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0)

