サウナのベンチに寝ころんで、目を閉じる。その気持ちよさを、もう一段深めてくれる道具があります。サウナ枕、ヘッドレストです。木のベンチに直接頭を乗せると硬くて落ち着きませんが、枕がひとつあるだけで、全身の力がすっと抜けていきます。たかが枕、と思うほど、その差は大きいものです。今日は、深くくつろぐための小さな道具の話です。
寝ころぶサウナの、心地よさ
フィンランドの広いサウナでは、上段のベンチに寝ころんで入る人をよく見かけます。座って入るより、横になったほうが全身の力が抜け、熱がまんべんなく体に回ります。足先から頭まで、同じ高さで熱を浴びられるのも、寝ころぶ姿勢の良さです。ただ、木のベンチに直に頭を乗せると、硬くて首が落ち着きません。そこで役に立つのが、頭を支える枕です。首がらくになると、体は驚くほど深くゆるみます。寝ころぶサウナは、枕ひとつで格別のものになります。頭の置き場が決まると、体はもう何も気にせず、熱に身をあずけられます。
木の枕、布の枕
サウナ枕には、いくつかの形があります。定番は、木で作られたヘッドレストです。ベンチと同じ木の質感で、熱に強く、水にぬれても傷みにくい。ゆるやかに湾曲した形が、首のうしろにちょうど収まります。もう少しやわらかさがほしいなら、コルクや、水に強い素材のクッションもあります。丸めたタオルを一本、枕がわりにするだけでも十分です。大切なのは、首の角度がらくになること。いくつか試して、自分に合うものを見つけるのも楽しいものです。
高さを、自分に合わせる
枕選びで大切なのは、高さです。高すぎると首が前に曲がり、低すぎると頭が落ち着きません。あおむけに寝たとき、首がゆるやかに支えられ、あごが軽く引ける高さがちょうどいい。木の枕なら、置く向きを変えて高さを調整できるものもあります。タオルを枕がわりにするなら、巻く回数で高さを変えられます。自分の体に合う高さが見つかると、寝ころぶサウナの心地よさが、まるで違ってきます。ほんの少しの高さの差が、くつろぎを左右します。
首がらくだと、呼吸も深くなる
枕で首の角度が整うと、体にうれしい変化が起きます。首や肩の力が抜け、自然と呼吸がゆっくり深くなります。熱の中で肩の力を抜いて、ゆったりと息をする時間は、日々の緊張をほどくのにぴったりです。頭を支えられている安心感が、心の緊張までゆるめてくれます。机に向かって前かがみになりがちな首を、サウナの中でまっすぐ休ませてあげる。小さな枕が、体の一番疲れやすい場所を、そっといたわってくれます。ふだん張りつめている首や肩が、熱の中でゆっくりほどけていくのを感じられます。
清潔に、気持ちよく使う
枕は頭や首が触れる道具なので、清潔に使いたいものです。木やコルクの枕は、使ったあと水で流し、よく乾かせば清潔に保てます。布のカバーがついたものなら、こまめに洗えます。公共のサウナで備え付けの枕を使うときは、あいだにタオルを一枚はさむと安心です。自宅のサウナなら、家族それぞれの枕を決めておくと、順番に入っても気持ちよく使えます。清潔に保たれた枕は、くつろぎをより深く、心地よいものにしてくれます。お気に入りの一つを決めておくと、サウナのたびに迎えてくれる相棒になります。
深くゆるむ時間を、わが家のサウナで
枕ひとつで、サウナは座る場所から、深く休む場所へと変わります。体をいたわる道具を少しずつそろえていくのも、サウナのある暮らしの楽しみです。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビアのサウナヒーターで、心からくつろげるサウナのひとときをご提案しています。道具の相談も、店でどうぞ。
写真: Ximonic (Simo Räsänen) (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



