YOMIMONO / ペレットと暖房の話

ペレットストーブが北欧で広がった理由

文・有限会社D'STYLE|岩手・盛岡の薪ストーブとサウナの店

公開日:2026年9月24日

スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、デンマーク——北欧は森林資源が豊富な地域です。薪が手に入りやすい環境にもかかわらず、近年はペレットストーブの普及が進んでいます。なぜ薪が簡単に使える国で、わざわざペレットに切り替える家庭が増えているのか。

その理由を知ると、ペレットストーブという選択肢が見えてきます。

ペレット燃料とは何か

ペレットは、木材の加工・製材の過程で出るおがくずや樹皮などを圧縮成形した固形燃料です。円筒形で長さ1〜3cm程度、直径6〜8mm程度のものが標準的です。含水率が低く(7〜10%程度)、形状が均一で、ホッパー(投入口)から自動供給できる。この「自動供給」がペレットストーブの最大の特徴です。

薪ストーブとの根本的な違い

薪ストーブで暖を取るには、薪を手で入れ続けなければなりません。一定の間隔で追加投入が必要で、家を留守にする時間が長くなると火が落ちます。朝起きたとき、冷え切った部屋をもう一度暖めるところから始まります。

ペレットストーブはタイマーとサーモスタットで制御できます。設定した時刻に自動で着火し、設定温度になったら燃焼を弱め、室温が下がったらまた燃やす。外出中も動かし続けられる。帰宅したとき部屋が暖まっている。これが北欧の共働き世帯や、農業・林業で日中外に出ている家庭に広まった理由です。

北欧でペレットが普及した背景

スウェーデンでのペレット普及は1990年代から始まりました。製材業で廃棄されていたおがくずを燃料に変えるという発想です。製材所の廃材を処理しながら、暖房燃料を作れる。林業の盛んな国にとって、木材資源を無駄にしない選択でした。

さらに、1990年代以降の化石燃料への課税強化(炭素税)が後押しをしました。石油・ガスが相対的に高くなる中で、地域内で調達できる木材ペレットが経済的に有利になった。再生可能エネルギー政策と組み合わさり、ペレットは「環境にも家計にも合理的な選択」として認識されました。

ノルウェーやフィンランドでも同様の傾向が続き、現在では欧州全体でペレット燃料の消費量が増え続けています。

日本のペレットストーブ

日本でもペレットストーブへの関心が高まっています。特に林業が盛んな地域では、地元の木材から作ったペレットを地域内で使う「地域内循環」の取り組みとして普及が進んでいます。岩手県も森林資源が豊富で、県内にペレット製造施設があります。

薪ストーブと迷っている方に対して、当社では「薪を自分で調達・保管する手間を省きたいか」「タイマー制御で自動で暖まる部屋が必要か」という視点でお話しすることが多いです。炎の見え方・熱の広がり方は薪ストーブと似ていますが、運用のしやすさではペレットが上回る場面があります。

よくある質問

Q. ペレット燃料は岩手でも手に入りますか。
はい。岩手県内にペレット製造業者があり、当社でも燃料の入手先についてご案内できます。まずはご相談ください。

Q. ペレットストーブと薪ストーブ、どちらが暖かいですか。
どちらも十分な暖房能力がありますが、薪ストーブのほうが一般に輻射熱(直接の熱線)が強く、じんわりとした温かさが広がります。ペレットストーブは温風も出るモデルが多く、立ち上がりの早い温まり方が特徴です。どちらが合うかは生活スタイルによって変わります。

本記事は欧州バイオエネルギー協会(AEBIOM)等の公開情報をもとに構成しています。

D'STYLE
橋本 大治(有限会社D'STYLE 代表)

岩手・盛岡でペレットストーブの取り扱いをしています。薪ストーブとどちらが合うか、ご相談ください。

ペレットストーブか、薪ストーブか。相談してみる。

生活スタイルや家の構造、燃料の入手しやすさによって選び方が変わります。ショールームで両方の実物をご覧いただきながらお話しします。

相談・お問い合わせ ペレットストーブのページへ