気がつくと背中が丸まっている。長く座っていると、背中や腰のあたりが固まって、姿勢を伸ばすのがつらい。日々の姿勢のくせは、背中のこわばりとなって積もります。今日は、フィンランドのサウナと、姿勢や背中の話をします。背中は自分では見えにくいぶん、こわばりに気づいたときには、すっかり固まっていることも多い場所です。
丸まった背中は、固まっていく
机に向かう時間が長いと、頭が前に出て背中が丸まり、その形のまま筋肉が固まっていきます。固まった背中は、伸ばそうとしても突っ張り、姿勢を保つのがだんだん億劫になる。これは特別なことではなく、現代の暮らしにつきものの、体のこわばりです。まず、固まった背中まわりを温めてやわらかくすることが、まっすぐな姿勢を取り戻す第一歩になります。同じ姿勢を長く続けるほど、筋肉はその形を覚えて縮こまっていきます。こまめに立ち上がり、体を温めてほぐすことが、固定されたくせをやわらげます。
熱が、背中の緊張をほどく
サウナで背中いっぱいに熱を浴びると、こわばっていた筋肉がじんわりゆるみ、血のめぐりが良くなります。フィンランドのサウナでは、背もたれのあるベンチや、高さの違う段に体をあずけて、背中の力を抜いてくつろぎます。熱で背中がゆるむと、詰まっていた呼吸も深くなり、胸が開いて、自然と姿勢が上向く。温めることは、固まった背中をリセットする、素直な方法です。温まって胸が開くと、浅くなっていた呼吸がゆっくり深くなります。呼吸が深まること自体が、背中や肩の力みをさらにほどいてくれる。熱と呼吸は、姿勢をゆるめる二人三脚のような関係です。
温めてから、背すじを伸ばす
姿勢を整えたいなら、温めることと、軽く伸ばすことを組み合わせます。サウナで背中がやわらいだら、上がったあとに、両手を上に伸ばす、肩甲骨を寄せる、ゆっくり体をひねるといった動きを添える。固まっていたときには伸びなかった範囲まで、無理なく届くようになります。強く反らしすぎず、気持ちよい範囲で。温めた直後の体は、こうしたひと伸ばしを、よく受け入れてくれます。上がったあとの数分は、体がいちばんやわらかい時間です。この好機を逃さず、そっと伸ばすのがこつです。
姿勢が変わると、気分も変わる
背すじが伸びると、呼吸が深くなり、気持ちまで前向きになります。うつむきがちだった目線が上がり、胸が開くと、心の張りも和らぐ。サウナで体をゆるめ、姿勢を整える時間は、体だけでなく気分の切り替えにもなります。フィンランドの人が一日の終わりにサウナで体をほどくのは、その日の疲れと緊張を、姿勢ごと洗い流すような習慣だと言えます。整った体は、整った心を連れてきます。姿勢と心が結びついていることは、しょげた日にうつむき、うれしい日に胸を張る、その素直な体の反応が教えてくれます。背すじが伸びて視線が上がれば、気持ちまで自然と前を向きます。
続けることで、くせが変わる
一度温めて伸ばしただけでは、丸まったくせはすぐには消えません。けれど、温めてゆるめる時間を暮らしに織り込み続けると、体は少しずつ、伸びた状態を心地よいと感じ始めます。持病や強い痛み、しびれのある方は、無理をせず医師に相談を。そのうえで、背中をいたわる習慣を続けることが、年を重ねてもまっすぐ立てる体づくりを、静かに支えてくれます。一日の終わりに背中をゆるめる習慣は、こわばりをその日のうちにためこまない、ささやかな手入れになります。
まっすぐ立てる体を、盛岡から
寒さで体を縮めがちな岩手の冬こそ、背中を温めてゆるめる時間が生きてきます。D'STYLEは、ハルビアのサウナヒーターで、家で背中から温まり、まっすぐな姿勢を取り戻す暮らしをご提案しています。デスクワークの疲れが気になる方も、サウナのある暮らしの相談を、店でどうぞ。



