フィンランドのクリスマスイブの午後。町が静まりかえるころ、どの家の庭からも、サウナ小屋の煙突の煙が立ちのぼります。ごちそうの前に、まずサウナ。フィンランドの人たちにとって、クリスマスイブのサウナは、一年でいちばん大切なサウナです。「ヨウルサウナ」、クリスマスのサウナと呼ばれる、聖夜の習慣。今日は、その話をさせてください。
体を清めてから、聖夜へ
ヨウルサウナの意味は、単なる入浴ではありません。一年の汚れと疲れを、汗と一緒に流して、体と心を清めてから、聖なる夜を迎える。いわば、フィンランド式の年越しの禊です。サウナから上がったら、用意しておいた新しい下着や服に着替えて、家族の待つ食卓へ。キャンドルの明かりの中で、ハムやキャセロールのごちそうを囲む。この流れが、彼らのクリスマスの型です。日暮れが早い北国の冬、雪明かりの中で立ちのぼるサウナの湯気は、想像するだけで、しんとした気持ちになります。
妖精にも、サウナを
この夜、サウナを最後に上がった人は、灯りを少し残し、サウナを温かいままにしておく、という古い風習があります。夜中に、サウナの妖精トントゥや、先に旅立ったご先祖たちが、静かにサウナに入りに来ると信じられていたからです。誰もいない聖夜のサウナ小屋で、目に見えない客人たちがゆっくり汗を流している。なんとも豊かな想像力だと思いませんか。サウナが「家族の場所」であることの、いちばん深い表現だと思います。(トントゥの話は、こちらに。)
日本の年末にも、よく似合う
この習慣、日本の暮らしにも、驚くほどしっくりきます。私たちにも、大晦日の年の湯、元日の初風呂という文化があるからです。一年の終わりに、体を清めて新年を迎える。ヨウルサウナの心は、日本の年越しと、まっすぐつながっています。クリスマスの夜に家族でサウナ、大晦日に一年を締めくくる「年越しサウナ」、元日の朝に「初ロウリュ」。自宅にサウナがあれば、こんな年中行事が、わが家の新しい伝統になります。子どもたちが大人になったとき、「うちのクリスマスは、サウナだったな」と思い出す。素敵な家風だと思います。(家族とサウナの話は、こちら。)
今年の聖夜は、湯気とともに
雪の岩手のクリスマスは、フィンランドの聖夜と、よく似た顔をしています。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、聖夜のサウナが似合う家づくりをお手伝いしています。今年のクリスマスまでに間に合わせたい、というご相談も、お早めにどうぞ。ごちそうの前の、家族の清めの一風呂。この冬から、始めてみませんか。



