家づくりでは、広さが正義とされがちです。広いリビング、広い収納、広い庭。でも、暮らしの満足度を本当に変えるのは、案外、いちばん小さな部屋だったりします。今日は、一坪の贅沢の話。サウナという、家でいちばん小さくて、いちばん濃い部屋についてです。
利休は、二畳で宇宙を作った
小さな空間の底力を、日本人は昔から知っていました。茶室です。千利休が行き着いた待庵は、わずか二畳。にじり口から身をかがめて入れば、そこは日常から切り離された、濃密な時間の宇宙です。狭さは、貧しさではなく、濃度の装置。空間を絞るほど、感覚は研ぎ澄まされ、時間は深くなる。サウナに入るたび、私はこの茶室の知恵を思い出します。小さな木の部屋、簡素な腰掛け、儀式のようなロウリュ。サウナは、北欧の茶室なのです。(禅とサウナの話は、こちら。)
広い部屋は薄く、狭い部屋は濃い
考えてみると、広いリビングで過ごす時間は、案外「薄い」ものです。テレビがつき、スマホがあり、家事の続きが目に入り、意識はあちこちに散っている。いっぽう一坪のサウナの中では、その全部が閉め出されます。あるのは熱と、木と、自分だけ。物理的に狭いのに、体感の時間は広くて深い。九十分のサウナの記憶が、だらだら過ごした休日一日より濃いのは、この濃度の差です。部屋の価値は、面積ではなく、そこで流れる時間の濃さで測るべきだと思うのです。
坪単価で、いちばん幸福な部屋
実務的に言っても、サウナは面白い投資です。家の増築で一部屋足すことを思えば、庭の一坪のサウナは、ずっと現実的な規模。それでいて、毎日使われ、家族全員の健康と機嫌に効き、客人をもてなし、二十年働く。「坪単価あたりの幸福量」で家じゅうの部屋を採点したら、サウナはぶっちぎりの一位になる。使われない客間や納戸に化ける一坪と、毎晩ととのう一坪。同じ一坪の、まるで違う人生です。(費用の話は、こちら。)
あなたの家の、濃い一坪を
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、小さくて濃い部屋の設置をお手伝いしています。庭の隅の一坪、使っていない物置の跡地。そこが家でいちばん愛される場所になる計画、一緒に立てませんか。ご相談、いつでもどうぞ。



