十二月の下旬、一年でいちばん夜の長い日がやってきます。冬至です。柚子湯に浸かり、かぼちゃを食べる日本の習わし。実はこの日、世界中の北の民が、それぞれの流儀で火を焚いてきました。今日は、冬至と火と蒸気の話です。
冬至は、太陽の折り返し地点
冬至は、闇の底であると同時に、希望の日です。この日を境に、日は一日ずつ長くなっていく。太陽の折り返し地点。だから古代の人々は、世界中で冬至を「太陽の再生の日」として祝いました。北欧の冬至の祭り「ユール」では、大きな薪(ユールログ)を何日も燃やし続けて、太陽の帰りを迎えました。クリスマスの薪型ケーキ、ブッシュ・ド・ノエルは、あの薪の名残です。フィンランドの聖夜のサウナ(こちら)も、この冬至の火の系譜。闇のいちばん深い日に、火を焚く。人類共通の、冬の祈りの型です。
柚子湯は、香りの禊でした
日本の柚子湯も、同じ祈りの和風版です。冬至(とうじ)と湯治(とうじ)の語呂合わせと言われますが、根っこは、強い香りで邪気を払い、体を温めて無病息災を願う禊の湯。旬の柚子の香りには、体を温める入浴効果も知られています。ここで、サウナの家の楽しみをひとつ。冬至の夜の、柚子ロウリュです。ロウリュ用の桶の水に、柚子の果汁を数滴、または輪切りを浮かべて、香りの蒸気を上げる(石に直接果肉や皮を載せるのは焦げのもとなので、水に香りを移すのが作法です)。和の香りのロウリュは、この夜にいちばん似合います。(ロウリュの水の話は、こちら。)
いちばん長い夜の、フルコース
冬至の夜は長い。だから、ゆっくり使いましょう。夕方、かぼちゃの煮物を天板でことこと。夜、柚子ロウリュのサウナと、冬至の柚子湯の合わせ技。外気浴で見上げる空は、一年でいちばん星の時間が長い空です。締めに、天板の甘酒かホットりんご。明日から日が伸びていくのだと思いながら布団に入る。闇の底の夜が、一年でいちばん豊かな夜に変わります。(ホットドリンクは、こちら。)
太陽の帰りを、火と待つ
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、季節の行事が楽しくなる火と蒸気の暮らしをお手伝いしています。次の冬至は、ユールログの末裔たる薪ストーブと、柚子ロウリュで。ご相談、いつでもどうぞ。



