サウナのあと、庭や外気浴の場所に花が咲いていると、それだけで心がほどけます。フィンランドの人は、短い夏に咲く花をことのほか大切にします。花を眺めながらのサウナは、季節をまるごと味わう楽しみです。花のある風景は、整う時間をやわらかく彩ってくれます。今日は、季節の花とサウナの話をします。
短い夏を、花で祝う国
フィンランドの夏は短く、その分、花の季節はいっそう輝きます。長い冬を越えて、野にいっせいに花が咲きそろう初夏。人々はこの季節を心待ちにし、庭に花を植え、野の花を摘んで家に飾ります。夏至の祝いには、花や白樺の枝で家を飾る習わしもあります。短いからこそ、いとおしむ。この花を愛でる心は、季節の移ろいに敏感なサウナの文化とも、深く響き合っています。咲いては散る花のはかなさが、いまこの時を大切にする気持ちを育てます。
外気浴に、花の彩りを
サウナ後の外気浴の場所に、季節の花があると、整う時間がいっそう豊かになります。火照った体で椅子に腰かけ、目の前に咲く花をぼんやり眺める。ととのった頭に、花の色がやさしく染みてきます。春の桜、初夏のライラック、夏のひまわり、秋のコスモス。庭やベランダに季節の花を一鉢置くだけで、外気浴が小さな庭園でのひとときに変わります。花の香りが風に乗って届けば、鼻からも季節を感じられる。目と鼻で味わう、彩りのある時間です。ととのいの余韻に花の色が加わると、その季節の記憶が心にやさしく刻まれます。
花の香りを、蒸気にのせて
花の楽しみは、眺めるだけではありません。ロウリュの水に花やハーブの香りを添えれば、蒸気とともに花の香りが室内に広がります。ラベンダーのような穏やかな香りは、熱の中で心をしずめてくれます。庭で摘んだ香りのよい草花を、そっとベンチのそばに置くだけでも、サウナ室が季節の香りに包まれます。強い香りより、ほのかに漂うくらいがちょうどいい。花の香りに包まれて汗をかく時間は、五感で春や夏を吸い込むような心地よさです。目を閉じても、香りだけで季節を感じられます。
野の花を、摘む楽しみ
花を楽しむには、育てるだけでなく、摘むという方法もあります。散歩の途中で見つけた野の花を、少しだけ摘んで持ち帰る。サウナのそばに一輪飾るだけで、その日の季節が部屋に宿ります。フィンランドの人が野の花を家に飾るように、身近な自然から季節をひとつまみ、暮らしに取り入れる。派手な花でなくてよいのです。道端の小さな花にも、その季節ならではの美しさがあります。摘んで、飾って、眺める。ささやかですが、心のうるおう時間です。
岩手の四季の花と、ともに
岩手にも、四季折々の美しい花があります。春の桜や水芭蕉、初夏のりんごの花、夏の高原の花々、秋のりんどう。庭やベランダに、その季節の花を絶やさずにおけば、サウナのたびに違う花が迎えてくれます。花を育てる手間も、サウナのある暮らしの楽しみのひとつです。水をやり、咲くのを待ち、その花を眺めながら整う。暮らしの中に花と火と蒸気があれば、一年がゆたかに彩られます。四季のはっきりした岩手だからこそ、花とサウナはよく似合います。移ろう花を追いかけるうちに、暮らしそのものが季節に寄り添っていきます。
花と季節を感じる暮らしを、盛岡から
季節の花を愛でながらのサウナは、その時々の季節を、心と体にしみ込ませてくれます。花の色と香りが、整う時間をやさしく包む。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビアのサウナヒーターで、四季を感じるサウナのある暮らしをご提案しています。季節を楽しむサウナの話も、店でどうぞ。
写真: W.carter (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



