定年を迎えたお客様と話していると、意外な言葉を聞くことがあります。「時間はあるんだけどね」。長年働いて、ようやく手に入れた自由な時間。それなのに、どこか手持ちぶさたで、一日がのっぺりと過ぎていく。旅行は楽しいが、毎日は旅行できない。趣味はあるが、毎日やるほどでもない。足りないのは時間ではなく、「今日やること」なのだと、みなさん言われます。今日は、その「今日やること」を毎日くれる暮らしの話です。
薪ストーブは、ほどよい仕事をくれる
薪ストーブの暮らしには、小さな仕事が、毎日あります。朝は熾火から火を起こす。日中は薪棚から薪を運ぶ。天気のいい日は薪を割り、季節の変わり目には煙突の点検を頼み、秋には来年の薪の段取りを考える。どれも、重労働ではありません。でも、どれも、やらなければ火が焚けない、ちゃんとした仕事です。
この「ほどよい役割」が、退職後の毎日に、背骨を通してくれます。朝起きる理由があり、体を動かす用事があり、夕方には、今日も家をあたためたという小さな達成感がある。現役時代の仕事と違うのは、締切も、上司も、評価もないこと。あるのは、パチパチと燃える火と、あたたかい居間だけ。こんなにいい職場は、なかなかありません。(朝の火起こしの楽しみはこちら、薪割りはこちら。)
体は、薪が守ってくれる
薪割りと薪運びは、続けるほどに、足腰の味方になります。ジムに通うのは三日坊主でも、薪仕事は続きます。理由は簡単で、やらないと冬が越せないから。そして、割った薪が積み上がっていくのが、目に見えて楽しいから。冬じゅう体を動かして、春には「今年も一冬分、焚ききった」という勲章が、灰の始末と一緒に残る。健康のための運動ではなく、暮らしのための仕事が、結果として健康をつくる。昔の暮らしは、みんなそうでした。
サウナは、体を整える日課になる
そこにサウナが加わると、毎日は、さらに豊かになります。午後の決まった時間に、サウナをあたためて、ゆっくり汗を流す。血のめぐりを整えて、夜はぐっすり眠る。現役時代は「時間がなくて」できなかった、体をいたわる日課が、これからは毎日できます。何歳からでも始められて、何歳になっても続けられる。むしろ、時間の自由がきくセカンドライフこそ、サウナのいちばんの適齢期だと、私たちは思っています。(年齢を重ねてからのサウナの入り方は、こちらに詳しく。)
火のそばに、人が来る
そして、火のある家には、人が寄ってきます。孫は薪ストーブの火に大喜びし、焼き芋をせがみ、友人は「サウナに入らせてくれ」とやって来る。定年後に減りがちな人付き合いを、火と蒸気が、また連れてきてくれるのです。おもてなしの準備は、薪を一本足すだけ。(サウナのある家に人が集まる話は、こちら。)
これからの二十年の、相棒に
定年後の二十年、三十年は、人生でいちばん長い自由時間です。その毎日の真ん中に、火を据えてみませんか。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハースストーンやバーモントキャスティングスの薪ストーブ、ハルビアのサウナの設置を、暮らしの設計ごとお手伝いしています。退職金の使い道としては、車より、ずっと長く、毎日役に立つと自負しています。ご夫婦での見学も大歓迎。おすすめの一台と、これからの毎日の話をしにいらしてください。



