どか雪の朝。岩手に暮らす私たちの一日は、雪かきから始まります。夜明け前の暗がりで、スコップを握り、車の上の雪を下ろし、玄関から道路までの道をつける。終わるころには、背中は汗ばみ、手足の先は冷えきって、腰は重い。この、なんとも言えない疲れ方。雪国の人なら、みんな知っています。今日は、その雪かきの話。正確には、雪かきの「あと」の話です。
雪かきの疲れは、二重構造
雪かきの疲れには、二つの層があります。ひとつは、筋肉の疲れ。雪は見た目より重く、特に腰と背中と肩に、負担が集まります。もうひとつは、冷えです。体の芯は運動で熱いのに、手足の先と、汗で湿った肌は冷えていく。この「熱いのに冷えている」ちぐはぐさが、雪かき後のだるさの正体です。ちなみに西和賀町のように、岩手には国が定める特別豪雪地帯があり、雪かきは冬の暮らしそのもの。だからこそ、あとの回復が効いてきます。冷えと疲れを翌日に持ち越さないことは、長い冬を元気に乗りきるための、静かな備えでもあります。
湿った雪は、なぜ重い
同じ「雪」でも、重さはまるで違います。積もりたての新雪はふんわり軽いのに、日がたって締まった雪や、春先の水を含んだ雪は、見た目が同じでも何倍も重くなる。ひとすくいが、ずしりと数キロにもなります。それを何十回、何百回とすくい上げるのですから、腰と肩に疲れがたまるのは当たり前。重い雪の日ほど、力任せに急がず、あとのサウナを楽しみに、こまめに休みながら進めるのが賢いやり方です。無理にどかそうとせず、雪を割り、押し、転がす。体の使い方を工夫するほど、腰と肩は楽になります。
その両方に、サウナは効く
この二重の疲れに、サウナは、あつらえたように効きます。まず、冷え。サウナの熱は、冷えきった手足の先まで、深部からじんわり温め直してくれます。こたつやシャワーでは届かない、体の芯の冷えが抜けていく感覚は、雪かき後のサウナでこそ、はっきり味わえます。そして、筋肉。温まって血のめぐりが良くなると、張った腰や肩の緊張が、ゆっくりほどけていきます。運動後のケアにサウナが好まれるのと同じ理屈です。仕上げに軽く体を伸ばしてから上がれば、翌朝の体が違います。(サウナと筋肉回復の話は、こちらに。)
労働のあとの一風呂、という伝統
日本には昔から、「仕事のあとの一風呂」という文化がありました。野良仕事のあと、山仕事のあと、汗と土を落として、湯で体をほぐしてから、飯にする。あの伝統の現代版が、雪かきのあとのサウナです。しかも自宅の庭にサウナがあれば、スコップを置いてから数分後には、熱の中にいられる。「雪かき、そのままサウナ、朝めし」。この流れを一度知ると、どか雪の朝が、少しだけ楽しみになります。雪かきは、ごほうび前の準備運動に変わるのです。(岩手の冬の楽しみは、サウナ歳時記もどうぞ。)
かいた雪は、外気浴の借景に
そして忘れてはいけないのが、雪かきでできた雪山です。サウナから上がって、自分のかいた雪の壁を眺めながらの外気浴。火照った体に、雪あかりの静けさ。なんなら、その雪山にダイブしたって構いません。さっきまで憎らしかった雪が、ととのいの景色に変わっている。都会の人が羨む「雪の中のサウナ」を、雪国の私たちは、雪かきのついでに手に入れているのです。雪国のサウナの、これが醍醐味です。
雪国にこそ、サウナを
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、雪国の暮らしに寄り添うサウナの設置をお手伝いしています。雪かきが仕事になっているご家庭にこそ、心からおすすめします。この冬のどか雪から、ごほうび付きにしませんか。ご相談、いつでもお待ちしています。
写真: ZemplinTemplar (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



