岩手は、山の国でもあります。どっしりと構える岩手山、信仰の早池峰、たおやかな八幡平。週末に山を歩く楽しみを持っている方が、この土地にはたくさんいます。そして、山好きのみなさんに、ぜひお伝えしたいことがあるのです。下山後の体は、一年でいちばんサウナが効く状態だ、ということを。今日は、山とサウナの話です。

下山後の体で、起きていること
山を下りた直後の体を、思い出してください。太ももとふくらはぎは、張りつめている。特に下りで踏ん張り続けた脚の筋肉には、細かな疲労がたっぷり溜まっています。背中は、ザックの汗で湿って冷えている。行動中の汗が乾ききらず、体の表面は、実は冷えているのです。そして頭は、景色と達成感で、まだ高揚している。この「張って、冷えて、昂ぶった」体こそ、サウナの出番です。
岩手の名山と、下りの脚
岩手には、脚に効く山がそろっています。標高二〇三八メートルの岩手山は、その端正な姿から「南部片富士」と呼ばれる盛岡の象徴。早池峰山は標高一九一七メートル、固有の高山植物ハヤチネウスユキソウが咲き、山伏神楽「早池峰神楽」を育てた信仰の山です。八幡平は、湿原と小さな沼が点在する、なだらかな楽園。どの山も、登りの汗と下りの踏ん張りを、しっかり脚に刻んでくれます。岩手山なら馬返しから六合目あたりの砂礫の登り、早池峰なら岩場の急登と、脚に効く場所は山ごとに違います。その日いちばん使った筋肉を思い出しながら入るサウナは、格別です。名山を登った日ほど、あとのサウナのごほうびは大きくなります。
張った脚に、熱と血流を
まず、筋肉。サウナの深部までとどく熱は、酷使した脚の血のめぐりを促し、疲労物質の回収と、筋肉の修復を後押しすると言われています。運動後のケアにサウナを使うのは、スポーツの世界では定番です。熱で温めて、水風呂で締めて、外気浴で休む。この温冷のリズムが、張った脚を、翌日に持ち越さない脚にしてくれます。翌朝の階段が違います。(運動とサウナの科学は、こちらに詳しく。)
汗冷えの芯を、抜く
次に、冷え。山の汗冷えは、しつこいものです。車に乗って暖房を効かせても、体の芯のどこかに、冷たい芯棒が残っている感じがする。サウナは、この芯を抜いてくれます。表面ではなく、深部から温め直すからです。冷えた体でそのまま帰って、夜になってどっと疲れが出る。あの流れを、サウナが断ち切ってくれます。翌日に疲れを残さないことは、次の山へ元気に向かうための、いちばんの準備でもあります。(雪かき後の冷えにも同じ理屈が効きます。こちら。)
山とサウナは、似ている
そもそも、山好きとサウナ好きは、同じ人種だと私たちは思っています。どちらも、少しの苦労の先にあるごほうびを知っている。登りの苦しさの先の山頂、熱さの先のととのい。どちらも、自然の中でスマホを置いて、自分の呼吸と向き合う時間です。山のあとのサウナは、いわば、二つの「ととのい」のはしご。下山後の外気浴で、さっきまで立っていた山を遠くに眺める。これ以上の締めくくりがあるでしょうか。登山の記録をつける人は、下山後のサウナで静かに一日を反芻すると、その日の景色が、より鮮やかに心へ残ります。
山の帰り道に、家のサウナを
ただし、下山直後は脱水気味のことも多いので、水分をしっかりとってから、無理のない温度で。疲労が濃い日は短めに切り上げて、あとは食事と睡眠に任せるのが大人の判断です。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、山帰りの体を迎える自宅サウナの設置をお手伝いしています。家に着いてからの、誰にも気兼ねのないサウナは格別です。山好きのあなたに、心からおすすめします。
写真: 掬茶 (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



