サウナ設備の話では、ヒーターと石ばかりが主役になります。でも、ととのいの現場を思い出してください。あの多幸感の本番は、サウナ室の中ではなく、外の椅子の上で起きています。つまり、外気浴の椅子は、サウナ体験の後半戦をまるごと担う主力選手。今日は、椅子の話です。
すべては「預けきれるか」で決まる
いい外気浴の椅子の条件は、突き詰めればひとつです。全身の力を、完全に預けきれること。背もたれが立ちすぎた椅子では、体幹が姿勢を保とうと働き続けて、脱力が完成しません。理想は、背もたれが深く倒れ、足が上がり、頭まで支えられる角度。体のどこにも「支える仕事」が残っていない状態になったとき、ととのいは一段深くなります。サウナーの間でインフィニティチェアと呼ばれるリクライニングチェアが絶大な支持を得ているのは、まさにこの「無重力の角度」が出せるからです。
座る椅子にも、出番がある
では寝られる椅子が常に正解かというと、そうでもありません。短い休憩を挟みながらテンポよく回す日、家族複数人で椅子を分け合う場面、雪の日にさっと座りたいとき。安定した普通の椅子や、木のベンチにも、ちゃんと出番があります。おすすめは二段構え。さっと座れる椅子と、預けきる椅子。最終セットの外気浴だけ、寝られる椅子で長めに、が贅沢な使い分けです。
岩手の外気浴は、道具で伸びる
雪国の外気浴には、道具の工夫が要ります。素材は、雪と水に強く、凍っても割れにくいものを。金属フレームは冬、肌に触れると冷たいので、タオルを一枚。そして、毛布です。冬の外気浴は、毛布を一枚かけるだけで、滞在時間が倍になります。体は冷やしすぎず、顔だけ冬の空気に触れている状態は、露天風呂の気持ちよさと同じ理屈。足元にすのこや板を一枚敷けば、足裏の冷たさも解決します。(雪の外気浴の話は、サウナ歳時記。)
椅子の向きは、景色へ
最後に、置き方をひとつだけ。椅子の向きは、家の壁ではなく、景色へ。庭の木、遠くの山、夜なら星の方角へ。ストーブ前の椅子を炎に向けるのと同じ理屈です。何を見ながらととのうかまで含めて、外気浴の設計です。(星空の話はこちら、特等席の理論はこちら。)
後半戦まで、設計します
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、サウナ本体だけでなく、外気浴の椅子と景色まで含めたご提案をしています。ととのいの後半戦、一緒に設計しませんか。ご相談、いつでもどうぞ。



