国連の関連団体が毎年発表する「世界幸福度報告書」で、フィンランドは2018年から何年も連続で、一位に選ばれ続けています。意外に思いませんか。フィンランドの冬は長く、暗く、寒い。日照時間の短い季節は、心にもこたえるはずです。それなのに、幸福度は世界一。その暮らしの真ん中に、サウナがある。今日は、幸せの国の話をさせてください。

幸せの正体は、派手ではない
幸福度報告書が測っているのは、興奮や成功ではなく、暮らしへの穏やかな満足です。人生の選択の自由、人への信頼、困ったときに頼れる人がいるか。フィンランドの人たちの幸せは、大きな刺激ではなく、静かな暮らしの積み重ねでできています。森を歩く。湖で泳ぐ。ベリーを摘む。そして、サウナに入る。お金のあまりかからない、でも確かな楽しみを、彼らは何百年も磨いてきました。人口およそ550万人の国に、サウナはおよそ300万台。数のうえでは、二人に一台を超える計算です。サウナは贅沢品ではなく、暮らしの装備品。幸せの国の、標準装備なのです。
冬を、楽しみに変える知恵
注目したいのは、彼らの幸福が「冬のある国」で育ったことです。長く暗い冬から逃げるのではなく、冬の中に楽しみを埋め込む。キャンドルを灯し、サウナを焚き、雪と氷を遊び場に変える。暗いからこそ火が美しく、寒いからこそ熱が幸せになる。この発想の転換こそ、彼らの知恵の核心だと思います。フィンランドの人たちには、寒い季節をあえて楽しむ言葉や習慣が、たくさんあります。窓辺にろうそくを並べ、熱いベリーのジュースで手を温め、雪を裸で駆け抜けてサウナへ戻る。冬を、耐える相手ではなく、遊ぶ相手にしているのです。そしてこれは、そっくりそのまま、岩手の冬に応用できる知恵です。私たちの冬も、長くて寒い。ならば、火と蒸気で、冬を楽しみに変えればいい。(岩手の冬の楽しみは、こちらやサウナ歳時記に。)
サウナは、幸せの練習場
サウナが幸福度に効く理由を、私たちなりに言えば、こうなります。サウナは、「いま、ここ」に満足する練習場なのです。熱い部屋では、過去の後悔も、未来の不安も考えられません。あるのは、蒸気と、呼吸と、汗だけ。外気浴で空を見上げれば、「ああ、気持ちいい。これで十分だ」という感覚が、体の底から湧いてくる。心理学でいう「マインドフルネス」、つまり、いま起きていることに、良い悪いの評価をまじえず、ただ注意を向ける状態に、サウナは、道具も訓練もなしに、人を運んでくれます。この「これで十分」を毎週味わっている人と、味わっていない人。一年後の心持ちに差が出るのは、当然だと思いませんか。(ととのいの正体は、こちら。)
世界が認めた、暮らしの文化
フィンランドのサウナ文化は、2020年に、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されました。世界が、あの国の「入り方」そのものを、人類の宝だと認めたのです。面白いのは、遺産になったのが、豪華な建物ではなく、家族や隣人と裸で汗をかき、静かに語らう、その習慣だったこと。幸せは、高価な設備からではなく、繰り返される小さな時間から生まれる。フィンランドの人たちが、何百年もかけて証明してきたことです。
幸せの装備を、岩手の家に
幸福度世界一の国の暮らしから、私たちが輸入すべきものは、家具でも雑貨でもなく、この習慣だと思います。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、幸せの国の標準装備を、岩手の家に設置するお手伝いをしています。世界一の幸せの部屋を、あなたの庭に。ご相談、いつでもお待ちしています。
写真: Arto J (Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0)



