自宅サウナが欲しい。でも、家族が首を縦に振らない。「そんなの要らないでしょう」。このご相談、実はとても多いのです。そして面白いことに、設置後にいちばんサウナを使っているのは、当初いちばん反対していた家族だった、という話も同じくらい多い。今日は、家族会議の話です。売り込みではなく、反対の中身を分解するところから。

反対の正体は、四つの不安
「要らない」という言葉の中身を、ていねいに聞いていくと、たいてい四つの不安に分かれます。一、お金の不安。高い買い物では、と。二、場所の不安。庭や家が狭くなるのでは。三、手間の不安。掃除や管理を、結局わたしがやらされるのでは。四、独占の不安。あなただけの趣味に、家族のお金を使うの、という気持ち。この四つは、それぞれに別の答えが要る、どれもまっとうな問いです。ひとまとめに「大丈夫だって」と押してしまうから、話がこじれるのです。まずは、相手が本当は何を心配しているのかを、正確に聞き分けることから始まります。
それぞれへの、正直な答え
お金には、数字で答えます。本体と工事の総額、電気代などの維持費、そして施設通いや他の趣味との、正直な比較。ごまかさない見積もりこそが、いちばんの説得材料です(費用の正直な話、車との比較)。場所の不安には、実物を見てもらうのが早い。手間の不安には、役割分担の約束で。「言い出した自分が管理係をやる」と先に宣言するのが、筋というものです。そして独占の不安には、これがいちばん大事ですが、「家族みんなの設備」としての絵を見せること。子どもと入れるやさしい温度のこと、冷え性への温活のこと、親が訪ねてきたときのもてなしのこと。これはあなたの趣味ではなく、家の小さな保健室なのだ、と。(温活はこちら、家族サウナはこちら。)
最強の説得は、体験です
そして、賛成に変わった家の共通点は、じつにはっきりしています。反対していた家族が、一度、いいサウナを体験していること。低温のやわらかいサウナ、強要されない水風呂、静かな外気浴。言葉より、「あ、これなら私も好きかも」の一瞬が、百の説明に勝ります。理屈で攻めるより、まず一緒に、気持ちのいい体験を。連れて行き方は、初サウナの作法のとおりに、やさしく。無理にすすめないことが、いちばんのすすめ方です。
反対派が、いちばんのファンになる
面白いもので、しぶしぶ体験した反対派ほど、あとでどっぷりはまるのです。「わたしは要らないって言ったのに」と笑いながら、毎晩いちばん長く入っている。当店でも、そんなご家庭を、数えきれないほど見てきました。理由は、たぶんこうです。反対していた人ほど、期待していなかったぶん、心地よさの驚きが大きい。そして、日々の疲れや冷えを、いちばん抱えこんでいたのも、じつはその人だったりする。急がず、相手の暮らしのなかにサウナの居場所がすっと見えるまで、待つ。焦らないことが、結局いちばんの近道です。説得とは、言い負かすことではなく、相手が自分から「いいね」と言える景色を、一緒に見つけることなのだと思います。
家族会議に、私たちも混ぜてください
岩手・盛岡のD'STYLEでは、ご夫婦・ご家族でのご来店を、心からおすすめしています。反対派の方の質問にこそ、丁寧にお答えします。費用も手間も、いいことも面倒なことも、正直に。その上で「やっぱり要らない」と決まったなら、それも正しい家族会議です。でも、たいていの反対派は、展示場のサウナから出てきたとき、少し違う顔をしています。ご相談、いつでもどうぞ。
写真: Smoky Vendace (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



