トップダウン着火の記事(こちら)で組み方は書きました。今日はその足元、焚き付け材そのものの比較です。マッチ一本で決まるかどうかは、実は火をつける前、何を仕込んだかで決まっています。身近な材料の実力を、正直に採点します。
新聞紙 / 基本にして、奥が深い
定番の新聞紙は、使い方で実力が変わります。ふんわり丸めるのが基本ですが、おすすめは「ねじり棒」。一枚を対角にきつくねじって棒状にすると、燃焼時間が伸びて、火力も安定します。ぎゅっと固く丸めすぎると空気が入らず、逆に燃えません。カラー印刷のチラシは燃えにくくインクも気になるので、白黒の新聞面を。新聞を取っていない家が増えた今、実家からの新聞のお下がりは、薪ストーブの家への立派な手土産です。
牛乳パック / 隠れた実力者
洗って乾かした牛乳パックは、優秀な焚き付けです。紙にポリエチレンの薄膜が付いているため、火持ちが良く、火力が強い。一本を開いて短冊に切っておけば、着火剤数個分の働きをします。ただし、燃やしすぎは煤のもと。着火の一押しに一枚、が適量です。資源回収との兼ね合いは、各家庭の判断で。
麻ひもと白樺 / 玄人の常備品
ホームセンターの麻ひもを10センチほどに切り、ほぐして鳥の巣状にしたものは、火花でも着火する焚き付けの傑作です。ファイヤースターター派の必需品ですが、マッチ派にも「最初の数秒」の保険として優秀。そして王様が、白樺の樹皮(こちら)。油分を含む皮は雨上がりでも力強く燃える、天然着火剤の最高峰です。薪割りで剥がれた皮は、必ず箱にためておきましょう。
市販着火剤 / 恥ではなく、道具です
固形やジェルの市販着火剤も、堂々と使ってください。急いでいる朝、湿気た日、来客前。確実さが欲しい場面で、数十円の着火剤をけちって十分格闘するのは、本末転倒です。注意はひとつだけ、ジェル型の継ぎ足しは絶対にしないこと。炎への継ぎ足しは引火事故のもとです。それと、灯油や ガソリンでの着火は論外中の論外。この二行だけは、太字の心で読んでください。
焚き付けの箱を、豊かに
ストーブ脇に、焚き付けの箱をひとつ。新聞のねじり棒、パックの短冊、麻の巣、白樺の皮。この箱が豊かな家は、着火で迷いません。岩手・盛岡のD'STYLEは、焚き付けづくりのコツまで含めて、火の暮らしをお渡ししています。ご相談、いつでもどうぞ。



