「サウナは何分入ればいいですか?」。初心者の方の定番の質問です。入門記事にはよく「8〜12分」などと書いてあり、それは目安として親切です。でも今日は、その先の話をさせてください。サウナがうまくなるとは、突き詰めれば、時計を見なくなることです。時間を見ない、という贅沢の話です。
私たちは、時間に追われすぎている
現代人の一日は、時刻の連続です。通勤の電車の時刻、会議の開始時刻、昼休みの残り時間、動画の再生時間、締切。腕時計、スマホ、パソコン、あらゆる画面の隅に、常に時刻が表示されている。「いま何時か」を知らずにいられる時間が、一日のうちに、ほとんどありません。時間を常に意識するとは、常に急かされているということです。この慢性的な時間の圧が、疲れの根っこにあると、私たちは思っています。
体の声は、時計より正確
サウナ室で時計や砂時計ばかり見ていると、熱を「時間で」浴びることになります。あと2分、あと1分。それは、会議の残り時間を見ているのと、同じ頭の使い方です。試しに、時計を見ずに入ってみてください。頼りは、体の声だけ。心臓の鼓動が心地よく速まり、肌の汗が流れはじめ、「もう十分だ」と体が言う。その声で立ち上がる。実は、この体内の目安は、時計より正確です。同じ10分でも、体調次第で長すぎる日も短すぎる日もあるのですから、時計に従うほうが、むしろ雑なのです。(体の声の聞き方は、適温の話にも。)
時間が溶けると、ととのいは深い
時計を手放したサウナでは、不思議なことが起きます。時間の感覚が、ゆっくり溶けていくのです。外気浴で空を眺めているうち、5分だったのか20分だったのか、分からなくなる。この「無時間」の状態こそ、深い休息の証拠です。子どものころの夏休みの午後のように、時間が計られずに、ただ流れていく。大人になってから、あの時間に戻れる場所は、そう多くありません。(ととのいの話は、こちら。)
家のサウナは、時間割がない
施設のサウナには、閉店時間があり、帰りの運転があり、どうしても時計がついて回ります。自宅サウナには、時間割がありません。何時に入っても、何往復しても、そのまま眠ってもいい。時計のいらない場所を家に持つことは、無時間の避難所を持つことです。時間に追われる仕事の方にこそ、この避難所をおすすめします。(仕事とサウナの話は、こちら。)
時計を置いて、いらしてください
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、時間を忘れる部屋の設置をお手伝いしています。ご相談のときだけは、営業時間内にお願いします。それ以外は、無時間で。おすすめの一台、ご用意してお待ちしています。



