朝、洗面台で顔を洗う姿勢がつらい。夕方になると、腰に鈍い重さがたまってくる。腰は、体の要と書くとおり、ここが重いと一日ぜんぶが重くなります。今日は、サウナと腰の話。肩こりの記事の姉妹編ですが、腰には腰の、大事な注意があります。正直に書きます。

温めが効く腰、効かない腰
まず、いちばん大事な見分けの話から。腰痛には、温めていいものと、温めてはいけないものがあります。デスクワークや立ち仕事でじわじわたまる、慢性的な重さ、だるさ、こわばり。これは血流の滞りと筋肉の緊張が絡んだタイプで、温めが味方になります。いっぽう、ぎっくり腰のような急な激痛の直後は、炎症が起きている状態。この時期に温めると、かえって悪化することがあります。急性期はまず安静、サウナはお休み。痛みが落ち着いてから、回復の後押しとして温める。この順番だけは、守ってください。しびれや、休んでも引かない痛みは、迷わず病院へ。
慢性の重さには、深部加温を
慢性タイプの腰に、サウナの熱はよく届きます。腰まわりの筋肉は分厚く、カイロや湯船では、表面しか温まりにくい。サウナの全身加温は、この分厚い筋肉の芯まで熱を届けて、滞った血流を回し、こわばりをゆるめてくれます。じんわり汗が出るころ、腰の奥のほうが、ふっと軽くなる感覚。一日じゅう同じ姿勢で固まっていた腰まわりが、熱でほどけていく。その解放感は、慢性腰痛と長く付き合ってきた人ほど、深く分かるはずです。これは私自身の実感でもあります。体を使う激しい仕事をした夜ほど、サウナ室でゆっくり過ごす時間を大事にしています。すると翌日は、驚くほど調子よく仕事に向かえるんです。もし自宅サウナでゆっくり入れる環境があるなら、ただ座っているだけでなく、軽く柔軟をしながら体をほぐしてみてください。温まった状態でのひと伸びは、何もしないより、翌日の軽さがまるで違います。
温めたら、少し動かす
ここで、ひとつ知っておきたいことがあります。かつては腰痛といえば安静が一番と言われましたが、いまの考え方は違います。慢性的な腰痛ほど、痛みの範囲でこまめに体を動かし続けるほうが、回復が早いとされているのです(近年の腰痛診療ガイドラインの流れです)。サウナは、この「動かす」ための下ごしらえに向いています。熱で筋肉がゆるんだところで、軽く体を伸ばし、翌日は少し多めに歩く。温めて、ほぐして、動かす。この三つがそろって、腰は元気を取り戻していきます。こわばりを溶かし、そのすきに動きの幅を取り戻す。サウナは、その好循環の入り口になってくれます。
サウナ室での、腰にいい座り方
ひと工夫を。サウナ室では、浅く腰掛けて背中を丸めるより、あぐらで座るか、壁に背をあずけて骨盤を立てるのが、腰には楽です。余裕があれば、あぐらのまま上体をゆっくり左右にねじる小さなストレッチを。温まった筋肉は、よく伸びます。そして外気浴では、椅子に深く体をあずけて、腰の力を完全に抜く。一日じゅう上体を支え続けた腰にとって、この「完全な脱力」の時間こそ、ごほうびです。
雪かきと薪仕事の、前後に
岩手の冬は、腰の受難の季節です。雪かき、薪運び、車の雪下ろし。急な力仕事の前には、サウナや入浴で体を温めてからだと、腰まわりの動きがまるで違います。終わったあとの温めも、翌日への持ち越しを減らしてくれる。冬仕事の前後にサウナを挟む習慣は、腰の保険だと思ってください。(雪かきとサウナの話は、こちら。)
腰と長く付き合うために
腰痛の根本には、筋力と姿勢の問題もあります。サウナは特効薬ではなく、毎日の手入れの道具。それでも、「今夜ほぐせる場所が家にある」ことは、腰と何十年も付き合っていく上で、大きな安心です。痛みをゼロにすることより、うまく付き合っていくこと。その味方が家にあるのは、心強いものです。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、体の手入れとしてのサウナ設置をお手伝いしています。おすすめの入り方から、ご相談ください。



