サウナ好きのバッグは、少し重い。中には、その人なりの「心地よさの工夫」が、ぎっしり詰まっているからです。今日は、サウナーのバッグの中身を、全部並べてみます。これからサ活を始める方の持ち物リストとして、そして最後に、そのバッグが要らなくなる話まで。どうぞ。

基本の五点セット
まず、これだけあればサ活は成立する、という基本から。一、サウナハット。頭を熱から守る相棒です(ハットの話)。二、敷きタオル。ベンチに敷く一枚は、マナーと快適さの土台です(布の話)。三、拭くタオル。ごしごしせず、押さえるように使う、やわらかいものを。四、飲み物。汗で失う分は、前後にちゃんと返します(水分の話)。五、着替えの下着。せっかくととのった体に、汗を吸った下着を着るのは、なんとも興ざめですから。この五点がそろえば、あとは応用の世界です。はじめは家にあるタオルと水筒で十分。何度か通ううちに、自分に足りないものが自然と見えてきます。
あると深まる、こだわりの品々
ここからは、二軍にして主力。保湿の化粧水とクリームは、開いた毛穴を落ち着かせるサウナ美容の仕上げ役です(スキンケアの話)。濡れたタオルを丸ごと入れる防水袋、外気浴でさっと羽織る一枚、サウナ日記用の小さなノート(日記の話)。マイサウナマットに、お気に入りのリップクリーム。人によっては、静けさを守る耳栓という通もいます。バッグの中身は、その人のサウナ観そのもの。仲間の中身をこっそり見せてもらうのも、サ活の楽しみのひとつです。こうして少しずつ増えていく荷物の重さは、そのままサウナ愛の重さ。バッグがくたびれ、ずしりと重くなるほど、あなたのサ活は深まっているのです。
季節で、中身は入れ替わる
サウナバッグは、季節でそっと衣替えします。冬は、外気浴で湯冷めしないためのポンチョや厚手の靴下、温かい飲み物の水筒が主役に。夏は、汗を流す量が増えるぶん替えのタオルを一枚多め、虫よけや、外気浴の日差し対策も加わります。初夏なら、白樺のヴィヒタを一枝しのばせて、香りごと持ち歩く人も。その日の天気と気分で中身を選ぶ時間そのものが、サ活の楽しい前奏曲になります。少しずつ自分仕様に育っていくのが、マイバッグの醍醐味です。
忘れ物の王様たち
ちなみに、忘れ物にも定番があります。王座に君臨するのが、着替えの下着。次いで、ヘアゴム、充電済みの気力、そして帰りの眠気対策の時間の余裕です(帰り道の話)。替えのマスク、常備薬、絆創膏も、一度忘れて往生した人ほど、しっかり常備するようになります。小さなポーチをひとつ「開けない緊急セット」としてバッグの底に沈めておくと、いざという日に静かに救われます。忘れ物は、常備品化で駆逐するのが先人の知恵です。
そして、手ぶらという最終形
さて、ここまで書いてきて、最後にちゃぶ台を返します。自宅サウナには、このバッグが、まるごと要りません。ハットは小屋の壁に掛かっているし、タオルは洗面所にある。飲み物は冷蔵庫から、保湿は自分の洗面台で、着替えはたんすから。持ち物リストは「なし」、準備時間はゼロ分。思い立った五分後には、もう蒸気の中です。サ活の荷造りが好きだった私たちも、この身軽さを一度知ってしまうと、もう元には戻れません。サウナの最終形は、手ぶらなのです。
バッグを卒業する日
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、「支度のいらないサウナ」の設置をお手伝いしています。サウナバッグがくたびれてきたら、それは買い替えの合図ではなく、卒業の合図なのだと思います。ご相談、いつでもどうぞ。
写真: Tiia Monto (Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0)



