自分の適温と型(こちら)が決まっている人も、季節で微調整すると、サウナはもう一段うまくなります。今日は冬版の設計図。外気が氷点下の季節、夏と同じ入り方では、もったいないのです。

入る前に、体を温めておく
冬のサウナは、入る前から始まっています。脱衣室が冷え切っていると、せっかく温まった体が、着替えの数十秒で逆戻り。可能なら脱衣スペースを軽く暖め、床には足の冷えないマットを敷く。入る前に温かい飲み物をひと口、肩を回すストレッチをひとつ。体を冷やしきらずにドアをくぐると、一セット目の立ち上がりがまるで違います。寒い脱衣室でぶるっと震えてから入る、あの流れを断つだけで、冬サウナの快適さは何段も上がります。
一セット目は、長めにどうぞ
冬の体は、サウナに入る前から冷えています。深部まで冷えた体は、温まりの立ち上がりが遅い。夏なら8分で仕上がる一セット目が、冬は同じ8分では「表面だけ熱くて芯は冷たいまま」になりがちです。冬の一セット目は、いつもより数分長めに、下段からじっくり。芯まで届いた実感(手足の先がじんわり脈打つ感じ)が出てから出る。二セット目以降は、いつもの時間で大丈夫です。雪かきや外仕事の後(こちら)は、特にこの「長めの一本目」が効きます。
水風呂は、短く鋭く
冬の水道水は、地域によっては一桁前半まで下がります。夏と同じ感覚で浸かると、締まりを通り越して冷えすぎに。冬の水は、短く鋭くが正解です。数秒〜十数秒で十分に締まります。かけ水の予告(こちら)を丁寧に、心臓から遠い順の作法はいつも以上に守って。無理に全身浸からず、下半身だけ、あるいは冷水シャワーで済ませる日があっていい。冬の冷やしは、素材(水)が強いぶん、控えめな調理で仕上がるのです。
外気浴は、短時間高濃度で
氷点下の外気浴は、冬サウナの主役にして、時間との勝負です。毛布と履物で装備を固め(こちら)、体の湯気が消える前の数分間に、ととのいの濃いところを味わう。ぶるっと来たら、粘らずサウナへ戻る。夏の20分だらだらに対し、冬は5分を2回、のイメージです。星と雪あかり(こちら)という冬だけの演出があるので、短くても満足度は濃い。
帰り道のない、家サウナの強み
ここで、自宅サウナの冬の強みを一つ。施設帰りの、あの芯まで冷える帰り道がありません。温まった体のまま、数歩で暖かい部屋の布団へ直行できる。冬の外湯がもったいないのは、せっかくのととのいを、寒い駐車場と車と道中で削ってしまうからです。家なら、いちばん温まった余韻を、そっくり夜へ持ち込めます。雪の降る晩、窓の外の白を眺めながらの一セット。冬こそ、自宅サウナのありがたみが骨身にしみる季節です。外の寒さと、家の中の熱。その落差が大きいほど、温冷の快感は際立ちます。氷点下の空気の中で頬だけを冷やしながら、体は熱をたっぷり抱えている。この冬ならではのコントラストは、暖かい季節には決して作れません。雪が音を吸って、あたりは静まりかえり、白い息だけが立ちのぼる。そんな夜のひとセットは、一年のサウナの中でも忘れがたい一本になります。寒さを避けるのではなく、寒さと熱の両方を味方につける。それが、冬サウナを本番と呼ぶ理由です。
上がり方で、湯冷めを断つ
最後の締めも冬仕様で。最終セットは水風呂を省くか軽くして、体に熱を残したまま上がる。水気を完全に拭き、髪を乾かし、白湯を一杯(こちら)。ここまでやると、湯冷め知らずで布団まで届きます。岩手・盛岡のD'STYLEは、冬こそ本番のサウナ暮らしをお手伝いしています。冬の設計のご相談、いつでもどうぞ。
写真: Andreas Fink (Wikimedia Commons, CC BY-SA 2.5)



