一月一日、人は生まれ変わります。今年こそ運動する、早く寝る、健康に気をつける。そして二月一日、人は元に戻っています。毎年恒例の、この儀式。今日は、抱負が続かない本当の理由と、発想の転換の話です。年始らしく、少し大きな提案をします。

二月に消えるのは、意志のせいではない
抱負の失敗を、私たちは意志の弱さのせいにします。でも、続かない仕組みは、もっと単純です。抱負のほとんどは「毎日の行動の変更」なのに、毎日の環境が一ミリも変わっていないからです。同じ部屋、同じ動線、同じ夜。環境がすべて昨年のままなら、行動が昨年に戻るのは、物理現象に近い。ロンドン大学のフィリッパ・ラリーらが2009年に欧州社会心理学誌へ報告した研究では、ある行動が習慣として自動化するまで平均66日かかったといいます。三週間で挫けるのは、あなたが弱いのではなく、習慣がまだ根を張る前だっただけです。(距離と習慣の科学は、こちら。)
目標を、装置に翻訳する
そこで、発想の転換です。抱負を、行動目標のままにせず、環境の変更、つまり装置に翻訳する。「早寝する」なら、寝室からテレビを出す。「読書する」なら、火のそばに椅子と灯りを据える(特等席の話)。「健康に気をつける」なら、回復の装置を家に入れる。装置は、意志と違って、二月になっても消えません。むしろ毎日そこにあって、こちらを誘ってくる。目標達成の上級者は、がんばる人ではなく、がんばらなくていい仕組みを作る人です。
小さく始めて、置き場所で続ける
習慣化のもう一つのコツは、始まりの一歩を思いきり小さくすることです。「毎日運動」ではなく「帰ったらまず着替える」。「読書」ではなく「一日一ページ」。そして、その一歩の引き金を、目に見える場所に置いておく。玄関に運動靴、枕元に本、というふうに。行動科学では、きっかけと行動を結びつけるこうした工夫が、習慣づくりの土台とされています。意志ではなく、置き場所が背中を押してくれる。装置化とは、この「置き場所づくり」を家の規模でやること、とも言えます。
サウナは、複数の抱負をまとめて叶える
その視点で見ると、自宅サウナは、抱負の一括翻訳装置です。よく眠りたい、ストレスをほぐしたい、家族との時間を増やしたい、冷えと上手に付き合いたい。別々に見える抱負の多くが、「夜にサウナがある暮らし」一つで、同時に前へ進みます。一年の計を、決意の箇条書きではなく、一坪の設備で立てる。ちょっと大胆ですが、五年後に残っているのは、箇条書きより設備のほうです。(健診と習慣の話は、こちら。)
続ける人は、記録と仲間を味方にする
装置を据えたら、続ける工夫をもう一つ。人は、自分の前進が目に見えると、続けやすくなります。サウナに入った夜はカレンダーに印を一つ。印が並んでいくのを眺めるだけで、途切れさせたくない気持ちが働きます。もう一つは、仲間の力。一人だと三日で崩れる習慣も、家族や気の合う相手と一緒だと不思議と続く。「今日も入った?」の一言が、いちばん軽い励ましです。そして、完璧を目指さないこと。一日抜けても、翌日にまた始めればいい。続けるコツは、頑張ることではなく、やめないことです。装置と、記録と、仲間。この三つがそろえば、毎年二月に立ちはだかってきた壁は、気づけば静かに越えられています。
今年の抱負、聞かせてください
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、抱負の装置化のご相談を承っています。あなたの「今年こそ」を聞かせてください。それが設備で叶う類のものか、正直にお答えします。今年の二月一日は、去年と違うあなたで。
写真: Ximonic (Simo Räsänen) (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



