年に一度、あの紙が届きます。健康診断の結果。BやCの文字を眺めて、「今年こそ、生活を変えよう」と思う。その気持ちは確かなのに、三週間後には元の暮らし。今日は、健診の紙を、気合いではなく習慣の設計に変える話です。サウナ屋の立場から、正直に書きます。

気合いは、三週間しか保たない
健診後の決意が続かないのは、意志が弱いからではありません。「がんばる」に頼った計画だからです。ジム通い、糖質制限、禁酒。どれも実行のハードルが高く、疲れた日に崩れ、一度崩れると自己嫌悪ごと崩壊する。続く習慣の条件は、逆です。実行が楽で、それ自体が気持ちよく、崩れても翌日戻れること。この条件で健康習慣を探すと、サウナは、かなり優秀な軸になります。何しろ、がんばる要素がない。気持ちいいから続く、続くから効いてくる。コツは、意志の力をあてにしないこと。仕組みと気持ちよさに、続ける仕事を肩代わりしてもらうのです。(距離と習慣の科学は、こちら。)
サウナが間接的に押し上げる数字
正直な整理をします。サウナは薬ではないので、数字を直接治しはしません。でも、生活の土台を押し上げます。睡眠が深くなれば、食欲のリズムと日中の活動量が整う。晩酌がサウナに置き換わる夜は、酒量とつまみが減る。汗をかける体は、運動の入り口が楽になる。ストレスの逃げ道ができれば、やけ食いが減る。血圧や血管については、続ける人の良い傾向を示す研究報告もあります(血管の話)。数字は、こうした土台の合算で、ゆっくり動くものです。
眠りから、整いはじめる
数ある土台の中でも、いちばん手ごたえが早いのが睡眠です。人は、上がった深部体温がすっと下がるときに、眠気が訪れます。サウナで芯まで温まり、水風呂と外気浴でゆるやかに熱を逃がすと、この体温の山と谷がくっきり作れる。寝つきが良くなり、夜中に目が覚めにくくなる。よく眠れた翌朝は、間食への欲も落ち着き、体を動かす気力もわいてきます。眠りが整うと、他の数字が芋づる式についてくる。だから最初のひと月は、体重計より、目覚めの気分の変化を楽しみにしてください。(睡眠とサウナの話は、こちら。)
一年の設計図と、答え合わせ
おすすめの設計はこうです。健診の紙が届いた週に、週2〜3回のサウナを固定の曜日で予約(家サウナなら夕食前の時間割に組み込む)。あわせて、寝る時刻だけは死守。運動はサウナ前の散歩十五分から。禁止事項は作らない。これだけで一年回して、来年の健診で答え合わせをする。気合いの計画より地味ですが、地味な計画だけが、一年保ちます。数字が動かなければ、医師に相談して設計を直す。この謙虚さも、大人の健康管理です。(薬を飲んでいる方は、まず主治医への相談から。)
一人より、家族で
もうひとつ、続けるこつがあります。巻き込むことです。夫婦で交代に入る、週末は子どもと一緒に。家に一台あれば、健康づくりが家族の共同作業になります。「今日は入った?」の一言が、ゆるい見張り役になって、さぼりにくくなる。しかも、湯上がりの穏やかな時間は、家族の会話がふしぎとよく弾みます。一人で歯を食いしばる健康法より、みんなで気持ちよくなる健康法のほうが、ずっと長続きするのです。数字のためではなく、機嫌よく暮らすために。それが結局、いちばん体にいい。
来年の紙を、楽しみに
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、健診の紙を習慣に変える装置の設置をお手伝いしています。「サウナを入れてから、健診が楽しみになった」というお客様の言葉が、私たちの自慢です。ご相談、いつでもどうぞ。
写真: Manfred Werner - Tsui (Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0)



