乳頭温泉郷(こちら)の玄関口に、日本一が横たわっています。田沢湖。水深423.4メートル、日本でいちばん深い湖です。今日は北東北・秋田編、瑠璃色の湖と、龍になった娘の話です。
深さが、色と冬をつくる
田沢湖の湖面は、晴れた日、吸い込まれるような瑠璃色をたたえます。あの色は、深さの色です。深い水は光の赤い成分を吸い込み、青だけを返す。龍泉洞のドラゴンブルー(こちら)と同じ理屈の、湖面版です。そしてもう一つ、深さの恵みが「凍らない冬」。豪雪地帯にありながら、田沢湖は基本的に結氷しません。巨大な水の塊が蓄えた熱が、冬中、湖面を守るからです。いわば、湖そのものが巨大な蓄熱体。ソープストーンの理屈(こちら)の、自然界最大級の実例です。雪の岸辺と、凍らない瑠璃の湖面。冬の田沢湖の対比は、北東北屈指の絶景です。
たつこ姫は、なぜ龍になったか
湖畔に立つ金色の辰子像には、伝説があります。永遠の若さと美しさを願った娘・辰子が、観音のお告げの泉の水を飲むうち、龍の姿に変わり、湖の主になった。母が投げた松明が魚になった、という続きも語られます。永遠を願って人でなくなる切なさと、湖の深い青。伝説と風景が、これほど響き合う場所は多くありません。金色の像が瑠璃の湖面に映える景色は、平泉の金色堂(こちら)と並ぶ、北東北の金の風景です。
湖と湯の、黄金コース
旅の設計はこうです。田沢湖を一周(車で約20分、自転車なら半日)して瑠璃色を浴び、乳頭温泉郷で湯めぐり。冬なら、凍らない湖と雪見の露天の対比を一日で味わえます。盛岡からは車や秋田新幹線で気軽に行ける距離。北東北サ旅(こちら)の秋田コースの軸として、一級品です。
深い水の国の、火の店から
深い湖、深い森、深い雪。北東北の「深さ」は、どれも暮らしの底力です。岩手・盛岡のD'STYLEは、その隣で火と蒸気を商っています。旅の話も、ご相談も、いつでもどうぞ。



