庭のサウナを何年も気持ちよく続けている家には、共通点があります。ご近所と、うまくやっていることです。どんなに立派な設備も、お隣との関係がぎくしゃくすれば、入るたびに肩身が狭くなる。今日は、庭サウナのご近所作法。トラブルの芽を、生える前に摘む話です。(薪ストーブの煙とご近所の話は、こちら。今日はサウナ編です。)
夜の音は、思ったより届く
まず、音です。サウナ小屋自体は静かな設備ですが、問題は人間のほう。ととのった開放感でつい大きくなる話し声、夜のサウナ会の笑い声、水風呂に飛び込む水音。夜の住宅地では、これらが意外なほど遠くまで届きます。昼はまわりの生活音に紛れる声も、静まりかえった夜には、驚くほどよく通るのです。目安として、夜九時を過ぎたら、屋外は「ささやきモード」に。仲間とのサウナ会は、盛り上がる宴の部を最初から屋内に移す段取りにしておくと、楽しさと配慮が無理なく両立します。(サウナ会の話は、こちら。)
煙は、時間帯と乾いた薪で
薪式サウナの煙は、焚きはじめの三十分ほどがいちばん多く出ます。この立ち上げの時間を、お隣が洗濯物を干す時間帯とずらすだけで、印象はまるで違ってきます。休日の朝、外に布団や洗濯物が並ぶ時間の焚きはじめは避けて、昼過ぎや夕方からに。そして何より効くのが、よく乾いた薪と、丁寧な焚き方です。しっかり乾いた薪をきれいに燃やせば、白い煙も匂いもぐっと減る。見える煙が少ないことこそ、ご近所への最大の配慮になります。(煙を減らす焚き方は、こちら。)
視線の配慮は、お互いのため
外気浴の姿は、こちらが気にしていなくても、見えてしまうほうが気を使うものです。タオルやポンチョを一枚羽織る習慣、椅子の向きの工夫、目隠しになる庭木。「見られても平気」ではなく「はじめから見えなくしておく」のが、大人の作法です。すだれ一枚、生け垣ひとつあるだけで、お互いの気楽さがまるで変わります。自分が守られていると感じられて初めて、外気浴は心からくつろげるものです。(外気浴まわりの道具は、椅子の話。)
灯りとにおいも、ひかえめに
見落としがちなのが、夜の灯りです。外気浴の場所を明るく照らしすぎると、その光が、寝ようとしているお隣の窓に差し込むことがあります。夜のサウナには、そもそも煌々とした照明は似合いません。足元がわかる程度の、低くやわらかな灯りにしておけば、雰囲気もよく、光の迷惑も避けられて一石二鳥です。ロウリュに使うアロマの香りも、強すぎるものは、風向き次第で思いのほか流れていきます。音、煙、視線、そして灯りと香り。この五つに少し気を配るだけで、庭サウナはぐっと角が取れて、続けやすくなります。
最強の一手は、招くこと
そして、いちばん効く一手をお伝えします。お隣さんを、サウナに招くことです。設置のあいさつのときに「よかったら今度、入りにきてください」のひと言。実際に一度でも入ってもらえれば、庭の謎の小屋は「お隣の楽しい設備」に変わり、多少の煙も声も、笑って許してもらえる間柄になります。困ったときは、おすそわけを届け合う。岩手のご近所付き合いの文化なら、この一手はよく効きます。もらいものの野菜が、サウナのお礼に変わっていく関係。これが庭サウナの、いちばん豊かな景色です。
設置の前から、ご相談を
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、煙の向き、視線、音まで考えた設置のご提案をしています。ご近所への事前あいさつのコツまで、これまでの経験からお話しできます。長く愛される庭サウナを、一緒につくりましょう。
写真: Smoky Vendace (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



