人生の節目の大きな贈り物の話は、以前書きました。今日はその小物編です。サウナ好きの友人への誕生日プレゼント、お世話になった人へのちょっとした手土産。千円から数千円で贈れる、蒸気の喜びの小物帖。サウナーが実際にもらって嬉しいものを、正直にご案内します。

鉄板は、消耗品
贈り物の鉄則は、「自分では買うほどでもないが、もらうと嬉しいもの」。サウナ小物なら、まず消耗品が鉄板です。サウナ用アロマの小瓶。ユーカリや白樺の一本は、ロウリュ派に外れなし。フィンランド製のサウナハニーや、シラカバの香りの石けんも気が利いています。ペフレッティ(座布代わりの敷きパッド)の予備は、あって困る人がいません。香りものは、強すぎない自然派を選ぶのが安全です。白樺、ミント、松、ユーカリといったフィンランドのサウナに通じる香りは、たいていのサウナーの好みに、やわらかく寄り添ってくれます。消耗品は、相手の趣味の色に踏み込みすぎないのも美点です。(アロマの話は、こちら。)
少し奮発なら、布と帽子
数千円の枠なら、リネンのサウナタオルやサウナハットが候補です。ハットは実用品にして、その人らしさの出る一点もの。ウール、リネン、タオル地と素材で使い心地も雰囲気も変わるので、相手が通いなれた施設の空気を思い浮かべて選ぶと外しません。色は、派手すぎないものがいちばん喜ばれます。名入れの刺繍を一針入れれば、世界にひとつの宝物に化けます。マイ温度計や砂時計も、家サウナ持ちにはうれしい一品です。(ハットの話はこちら、布はこちら。)
岩手らしさを、一枚かませる
県外のサウナ好きへの手土産なら、岩手の顔を。南部鉄器の小さな鉄瓶や急須は、鉄分がほのかに溶け出す白湯の話とセットで渡すと、物語ごと贈れます。ホームスパンの小物、地元のりんごジュース(サウナ上がり用と一言添えて)、南部せんべい、岩手の花のはちみつ。素朴でも、その土地でしか採れないものには、旅の記憶がくっついてきます。「ととのった後にどうぞ」の一言がつくだけで、ただの土産が、心のこもったサ土産に変わります。(白湯の話はこちら、鉄瓶はこちら。)
包み方と、ひと言を添えて
同じ品でも、渡し方ひとつで嬉しさは変わります。サウナ小物なら、麻や手ぬぐいでさらりと包むと、開ける前からととのいそうな気配。そして何より効くのが、短いひと言です。「この前ととのった話、また聞かせて」「新しいサウナができたら一緒に行こう」。物より、その人のサウナ時間を思って選んだ、という気持ちが伝わると、千円の品が忘れられない贈り物に化けます。誕生日なら、次の休みにサウナへ誘う約束を添えるのも、粋な一手です。モノより体験、が今どきの贈り物の合言葉でもあります。
避けたい、地雷もある
正直に、地雷も。強い香りの香水系は、無香を好むサウナーには逆効果。こだわりの強い道具(愛用のハットや温度計を既に持っている領域)の上書きも、外しやすい。そして、効能をうたう健康グッズ系は、こだわりの強い人ほど渋い顔をします。サイズや色の好みがはっきり出るものも、本人が選ぶ楽しみを奪わないよう、慎重に。相手のこだわりが濃い領域は、そっと避けて、消耗品や体験の贈り物に寄せる。迷ったら消耗品、これが安全圏です。
贈り物相談も、店でどうぞ
岩手・盛岡のD'STYLEでは、サウナまわりの小物のご相談も承っています。相手のサウナ歴を伺えば、外さない一品を一緒に選びます。そして、いつか贈る側から贈られる側に。「あなたの家のサウナに合わせて」と言える日を楽しみに。ご相談、いつでもどうぞ。
写真: Bia1957 (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)



