焼き芋の記事(こちら)を書いたら、「うちは焼きりんご派です」というお声をいくつもいただきました。ごもっともです。ここは岩手、全国有数のりんご県。江刺のりんごは初競りで箱に百万円の値がつくブランドで、県内どこの直売所にも、冬中りんごが山と積まれています。今日は、りんご県の冬のデザート、薪ストーブの焼きりんごの話です。
品種は、酸っぱいのが正解
焼きりんごの品種選びには、鉄則があります。生食でおいしい甘いりんごより、酸味のしっかりした品種が化けるのです。王様は、紅玉。加熱すると果肉がとろりと崩れ、酸味と甘みが濃縮されて、香りが立つ。まさに焼かれるために生まれたようなりんごです。手に入らなければ、ジョナゴールドや酸味系の品種を。ふじなど甘い品種は煮崩れしにくいぶん、しゃっきり食感の焼き上がりになります。どちらが好みかは、焼き比べる楽しみに取っておいてください。
作り方は、詰めて、置くだけ
芯抜き(なければスプーンで)でりんごの芯を、底を抜かないようにくり抜きます。穴に、バター、砂糖(きび糖や蜂蜜も良し)、シナモン、あればレーズンやくるみを詰める。アルミホイルでゆったり包んで、あとは火に任せます。天板なら、ときどき転がしながら小一時間、じっくり派の焼き方。熾火の脇に置くなら、三十分ほどで、とろとろ派の焼き上がり。竹串がすっと通って、甘酸っぱい香りがホイルから漏れてきたら、できあがりです。バニラアイスを添えれば、店のデザートを超えます。
部屋中が、りんごの香りになる
焼きりんごの本当のごちそうは、待ち時間かの香りです。バターとシナモンとりんごの甘い匂いが、ストーブの熱に乗って、部屋中に広がっていく。この香りの中で本を読んで待つ小一時間は、デザートの前菜のようなものです。子どもは匂いで集まってきます。(香りと記憶の話は、こちら。この香りは、きっと将来の「実家の匂い」になります。)
サウナ上がりの、冷やし焼きりんご
そして、サウナーへの提案です。焼きりんごを多めに作って、冷蔵庫へ。よく冷えた焼きりんごは、とろりとしたコンポートのようで、サウナ上がりの体に、甘みと水分と香りを一度に届けてくれます。温かいまま食べるか、冷やして食べるか。りんご県のサ甘味論争として、ご家庭でどうぞ。(サ甘味の話は、こちら。)
りんごと火の土地で
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハースストーンやバーモントキャスティングスなど、おやつ作りの楽しい薪ストーブの設置をお手伝いしています。りんご箱を抱えて店にいらしたら、焼き方談義にいくらでも付き合います。ご相談、いつでもどうぞ。



